Prince of Vampire 10

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ピンポーン、




チャイムを鳴らして、駐車場を開けてもらって、そのまま部屋へと向かう。








「…お邪魔しまーす」






「いらっしゃい、怜央くん」






久々に見るAさんは、前見た時よりお腹が膨らんでて、"母性"って感じで、ちょっと目を奪われてしまった。






「今、何ヶ月？」






「４ヶ月」






「…やっぱ元が細いと、お腹凄く膨らんで見えるね」






「そんなことないよ、」






あれ？ちょっと照れた？


Aさん、もしかして俺のことちょっとくらい…。






「…反応かわいいー」




思わず、上からギュッてしそうになった瞬間、






「おう、お疲れ！」




「っ、…お疲れ」




パチンッ




後ろから即座にやってくる影と、謎のハイタッチ。



…兄貴、絶対俺の行動、読んでたでしょ。


だって普段兄弟で、ハイタッチとか絶対しないじゃん。


手を伸ばしてきたから、つい釣られてタッチしちゃったけど。






「兄弟仲良いね、相変わらず」




ニコニコ、顕嵐を見上げるAさんと、




「だろ？」




と今度は肩を組んでくる兄貴。






はぁー…。




Aさんの前だからって爽やかな兄ぶっちゃってさ。




中々な兄を持ったよ、ほんと。

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