Prince of Vampire (ページ17)

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大学はもちろん単位制。

高校とは違い、自分で履修登録した時間割通りに行動する。

語学は必修だけど顕嵐も海斗も違うクラスで、私は一人4階の教室に向かった。

エレベーターに乗る時、筋肉質で端正な顔立ちの茶髪男子と乗り合わせた。

そのまま同じクラスに入る。

どうやら人気の講義らしく混み合っていて、席がほとんどなかった。

後ろの方に唯一空いていた二人テーブルに座った。

すると、

「ここしかないんで、いいですか？」

と関西混じりの言葉で話しかけられる。

「あっ、どうぞ。」

「ありがとう。」

さっきエレベーターで一緒だったイケメン君だった。

「どこの学部ですか？」

「経営です。」

「あ、俺もです。
一年の平野て言います。

おなまえは？」

喋り方がカタコトで面白い…(笑)

関西弁と標準語が混ざって、ハスキーボイスが特徴的な平野くんと、そのままたわいもない会話をした。

授業はあっという間だった。

毎週その講義は平野くんと隣で受けることになった。

というのも、語学は隣の席とペアで練習することが多いから、慣れた同じ人と隣り合わせるのが楽という、

毎回同じ席に座るのが暗黙のルールになってるらしい。

平野くんは女の子みたいなふにゃふにゃした喋り方をしつつも、語学の講義で使う辞書やらテキストやらを、重いのに私の分まで一階まで運んでくれたり、かなり気さくで頼れる系男子！だった。

二人ともその後ろの授業を空きコマにしていた流れで、
教室の外でも一緒に歩くことも多くなった。