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時刻は午後13時10分。お昼休みの時間になった。
なお「Aー!ご飯食べよ!」
なおがお弁当箱を持って、私の席に来た。
『うん、ちょっと待ってて。』
私は前の授業の教材を元の場所に戻し、お昼の準備をした。
炭治郎「はい、A!今日のお弁当だ!」
私が準備をしている時、炭治郎が私にお弁当を渡した。
『…ん?私、今日お弁当持ってきてなかったっけ?』
炭治郎「今日、俺が迎えに行けなかったからひょっとしたら持ってくるの忘れたんじゃないかなって思って。一応2個持ってきたんだ。」
炭治郎はとても気が利く男だ。
『ほんとだ。お弁当忘れてる…。』
そして驚くほど勘が当たる。
鞄の中を探してみても、私のお弁当箱は見つからなかった。
炭治郎「やっぱり忘れてたか、良かった〜!Aの好きな物沢山入れたからよく噛んで食べるんだぞ?」
『ありがとう。』
私は炭治郎からお弁当をもらい、なおと一緒に屋上の前にある非常階段に向かった。
なお「炭治郎くんって本当にすごいよね。」
炭治郎からもらったお弁当を食べているとなおが私にそう言った。
『なにが?』
なお「いやだってさ、そのお弁当。ほとんどAの好きな物しか入ってないし。それに…普通わかんなくない?お弁当持ってきてないとか。」
お弁当の中身をよく見ると、本当に私の好きなものばかりだった。
『いつも通りだよ。』
なお「…そこまで分かるのはさすがに怖いよ。」
確かに周りから見るとそうなのかもしれない。
でも私自身、炭治郎を1度も怖いと思ったことは無いし、あの小さい町でも炭治郎の評価はかなり高い。
いつも町の老人たちに、感謝されてるのを見てきた。
『…それが炭治郎だもん。』
町のみんなが炭治郎に助けられている。
畑の仕事や、ゴミ拾いに店の手伝いなど…
我が幼なじみながら、感心することばかりだ。
そして私自身も、幼い頃から炭治郎に何度も助けられている。
『…。』
黙々と炭治郎のお弁当箱を食べていると、なおが私に声をかけた。
なお「ねぇねぇ!もうすぐ夏休みじゃん?2人で旅行行こうよ!」
そう言ったなおの目はキラキラと、輝いているように見えた。
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作者名:コタ | 作成日時:2022年6月22日 8時