吸血鬼の私と狂愛王子

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ジェル視点

ジェル「ほら、早く帰るで？」

俺がそう言いながらころんに笑って手を差し伸べると

ころん「ヒッ…！！」

なにやら怯えたように声を上げた

さとみ「ジェル。さっきお前、少しころんの首切ってたぞ。あと、目が笑ってない…」

首を切って…

ジェル「え！？マジで？」

慌ててころんの首を見ると、喉仏ら辺に切り傷があった

あ〜……

ジェル「ごめんなころん！」

両手を目の前で合わせて謝った

ころん「ん、うん…大丈夫。あと、目、怖い…」

目？

ころんのパッチリとした瞳に映っていたのは

いつもより目を開けて、睨むようにした俺だった

それに気づき、目をパチパチさせて

ジェル「これでいい？」

さとみ「うん、いつものジェルに戻った」

よかった…

ガサガサ

ころんがゆっくりと立ち上がり、俺と向き合った

ころん「あのさぁ、ありがとね…あのまま行ってたらなーくん達に怒られてた…」

やっぱりさっき…

ジェル「いや、今度からは気いつけな？」

ころん「うん、わかった」

わかってくれて良かった

ホーッホーッ

響き渡る梟の声

あ、早く帰らんと

ジェル「早よ行こやー」

さとみ「ジェルも持てよ」

そう言われたので、俺は頭の方、さところは足の方を持った

もうみんなどうしてんねやろ…

考えながら森を進んだ


・




・




・



ちょうど15分くらい歩いて、家の光が見えた

ワクワクしながら歩いて行ったら

グンッ

ジェル「うわっ！」

持っていた袋につられ、転びかけた

後ろの方を見ると、ころんが下を向いて立ち止まっていた

ジェル「どうしたん？」

ころん「…こいつ、持って帰るのが嫌だ…」

さとみ「俺も。家の中だとAにバレるかもだし、もしそうなったら大変だろ？」

ジェル「確かに……」

家の周りをキョロキョロと見渡すと、家の向かいの潰れた家が目にとまった

月の光に照らされ、何かがキラリと光った気がしたのだ

ころんに袋を持ってもらい、急いで向かった


そこには、潰れた家の下に地下室につながりそうな扉があった

その扉は少し空いていたので、入った



入ってみたら少し生臭い匂いがした

埃は全然なく、ベットやテーブルなどものがあり

その中に拷問椅子もあった

他にも手錠や首輪、ペンチ、ナイフ、ノコギリ

急いでさとみくん達を呼び、男をベットの上に置いた

兵士「ふごぉっ！？」

ここにしよ

ここでなら、楽しめそうだ…♡





男を置いて、ころんらと家に帰った


これからがたのしみだ

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