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俺はなんでこの人達の世話なんてしてんだろ?

俺が悪いっていうことは分かっている

でも、なんか他の人とは違うんだ…何かが違う…

俺は食事を与えるため、紫頭のいる部屋に行った

ガチャ

『起きてる?』

紫「はい…」

『ごはん、ここに置いとくから食べて』

机にご飯を置いた

紫頭はベットに横なっていてこっちを向かず、壁の方を見ていた

『どうしたんだ…?』

少し心配になり、紫頭に近ずいた


え…?

なんと彼は、目から涙を流していたのだ

『な…んで…?』

つい漏れてしまった言葉に反応し、紫頭は俺の方を向きながら立った

紫「ありがと…ありがとう……」

綺麗な顔が俺の方を向き微笑んだ

無理に笑っているみたいで、顔が引きつっていた

なぜかその顔は、優しく俺を包み込むようだった

紫「るぅと…くん…の、看病…してくれてたでしょ?」

なんで知って!?

紫頭はベットの方の壁を指差したので、指された方向をみた

そこには、少し破れた壁紙の後ろに穴が開いており、隣の部屋が見えた

隣の部屋には黄色いオウジサマが寝ている

今まで気づいていなかった……

俺は目を丸くし、驚きを隠せなかった

そんな俺を見て、紫頭が俺の方に来た


ギュッ

フワッとした香りに包まれ、何が起きたのか分からなかった

そのまま停止してしまっていた俺を優しく包み込んだ

紫頭に抱きつかれていたらしい

やっと何が起きたか分かり、ハッと目を覚ました

『何すんだよ!』

俺は頑張って離れようと抵抗をしたが、その男の力は強くて無理だった

『っなせ!…やめ…ろ…(ポロッ)…へ…?』

仮面の下で、何か温かい液が頬を伝って、紫頭の肩に落ちた

それに気づいた紫頭はそっと頭を撫で

紫「我慢しなくていいよ……強がらないで……」

そう俺を優しく包み込んでくれた

初めてだった…こんなに優しく抱かれたのは…

でも、俺は言葉を信用することができなくて、

『うっせぇ……どうせお前も一緒だっ…俺を○そうとするんだ……!』

昔されたことを思い出し、辛くなり、紫頭の胸をドンドン叩いた

紫「大丈夫だよ…俺がそばにいてあげるから……」

その言葉を信じてはいけないと分かっていても、嬉しくなった

涙が溢れ、止まらなくなった

俺は力が抜け、紫頭に身を預けるようにして倒れた

紫頭はちゃんと支えてくれた

紫「大丈夫…俺は君を裏切らないし、みんなも説明すれば分かってくれるはずだから…もう一人で苦しまなくていいよ…」

優しい声…


信じたくないのに、信じたい


俺は1人が嫌だったんだ……

・→→←生存



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カカオ - コラボしてくれたらイメ画あげます (2022年1月12日 19時) (レス) @page33 id: 9689beb0ab (このIDを非表示/違反報告)
歌い手が好き - 徒花(腐女子)さん» あぁ…んー?前にアンケートで決めたのでハッピーエンドではないですね…時間があれば書きます!王族は血祭りですy(((( (2020年3月28日 21時) (レス) id: 909c1fe0ab (このIDを非表示/違反報告)
徒花(腐女子) - 可哀想だけどこれから多分幸せになるんですよね!?絶対幸せになって欲しい後王族血祭りにして欲しい((( (2020年3月27日 19時) (レス) id: 3a5cb22906 (このIDを非表示/違反報告)
歌い手が好き - ゆもちさん» 俺もななジェルが同じ部屋だったらこうなるかな?って妄想しましたwありがとうございます!頑張ります! (2020年3月23日 3時) (レス) id: 909c1fe0ab (このIDを非表示/違反報告)
ゆもち(プロフ) - ジェルくんがさりげなくなーくんのベッドに寝転がってるの笑いましたw 大好きです! これからもがんばってください! (2020年3月21日 19時) (レス) id: f7a618a47d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:歌い手が好き | 作成日時:2019年12月24日 0時

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