love ページ2
*
歩夢さんと話して凄く楽しかった。
でも、もうすぐ閉店時間
「すみません、もう閉店時間なんです。」
「ああ、じゃあお支払いしますね。また来ますっ！」
お支払いを済まし、歩夢さんは店を出て行く。
純粋で、背が低い彼女からは薔薇の香りがした。
「果南恋でもしたん？」
一緒にグラスを洗っていた神ちゃんが私に悪戯っぽくいう。
「いやぁ、なんか魅力的な人だなぁって。
小瀧とか流星には見せられないわぁ(笑)」
「へぇ、あの子が。てか、女の子が女の子ってタブーちゃう？」
「まぁね。溺れない程度にするね。」
「果南の恋愛対象って男やろ？」
「うーん、恋愛ってした事ないかも。」
そう、私は恋愛というものをしたことが無い。
勿論、人を愛したこともないし、
この世に自分が知らない感情は様々だった。
だって私は ＿＿＿＿ だから 。
「そんな寂しそうな顔しやんでやぁ。」
「ああ御免御免。」
神ちゃんは自分も困った様な顔をして私の頬を抓る
「今日は確り働いたんやからゆっくり休んでな。」
はよ帰り、と私の背中を押す。
はーいと生返事をして階段を上ってクラブに戻った
階段を上がり裏口を開けると丁度VIP会員の相手を終えた小瀧と目が合った。
にこにこの営業スマイルで会員を見送る。
その会員の背中が見えなくなったかと思うと素の小瀧に戻った。
「果南〜、眠い。」
「ちょ、お酒臭いし、重い。」
私の方に顎を乗せキスをせがむ
「もう、上行って寝てよ。照史くんが全部準備してくれてるんじゃない？」
「はーい、おやすみ果南 。」
「私も後から行くわ。おやすみ。 んっ 。」
小瀧は私がおやすみと言い終わった後私に唇を重ねた。
お酒臭いし、お酒はそんなに好きじゃないから嫌だった。 おえっ 。
お客さんが居なくなったのも見計らい私はテーブルの上を片付ける。
床や、テーブル、ドアなどを綺麗にして私の今日の仕事は終わりだ。
ふぅと息をつき私も上へ上がった。
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作者名：恋愛子(ﾗﾒｺ) | 作成日時：2017年11月19日 15時
