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甘く鼻腔を擽るような香りに誘われて



体が引き寄せられる



そうやってこの『チューベローズ』に入って行く



きらびやかな服を着た女の子達を見つめた。




「果南〜!これお願いっ!」



一緒に黒服をしている神ちゃんに鍵を渡される。



ああVIP会員か 。



「了解。誰に渡しとけばいい?」



「のんちゃんにお願い!今日は下が人多いから俺はBARの方におるな!」



「うん。私も手が空いたらそっち行くね。」



微笑んで返すと



にこにこと笑って神ちゃんは店奥の階段を掛けて行った。



女の子の中心にいるでっかい奴に声をかける



「小瀧、これ。」



「んー、おおきに。じゃ真央ちゃん行こかァ♡」



適当な返事をされムカついていると香水のキツい女の子が私を睨みつけた。



ひー、怖っ。 逃げよ。




「じゃ、ちゃんと夜中には上がんだよ?」



早口で返し、BARの方へ向かった。




BARの方へ歩くとさっきとは別に



会社員の人やお年を召した方も沢山いる。



そんな人達に紛れて自分と同じくらいの年格好の女の子がいた。



多分こういう所に来るのは初めてで出て行こうか迷っていた。




無性に気になり、魅力的だった。




神ちゃんに適当に挨拶してその人に近づく




「こんにちは、今日初めてですか?」




自分より黒く長い髪の貴方に話しかけた。



_ そう、 この時話しかけなければ良かったのかもしれない。 _



「はい。初めてなんです。お勧めとかありますか?」



にこ っと笑う貴方は何も知らない純粋な瞳をしていた。



女の私でも堕ちそうな貴方に他の人が堕ちない訳がない。



「お勧めは無難にカシスソーダで。」



すっと貴方の前に差し出す。



「とても魅力的だったので。」



「ホントですか?私、歩夢って言います。私もバーテンダーさんの魅力に誘われて来ちゃいました。」



「歩夢さん?私は果南です。宜しくお願いします。」



引き止めて正解だったか、不正解だったかなんて


今の私には関係なかった 。


_________


どうも、作者です。

友達に進められて書いてる『Toxicpoison』ですが、

まあまあ見切り発車なので間の話が少し心配です。(笑)


これから頑張っていくので宜しくお願いします。


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作者名:恋愛子(ラメコ) | 作成日時:2017年11月19日 15時

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