We order...

7.yb ページ8

弟が射れた後にするのは少なからず抵抗があった。


しかしそれ以上に、雄也のことが欲しかった。


既に蕩けた目が悔しくて、支配感を汚された事実が虚しくて。


こいつは...雄也は、俺のものなのに。


俺のペット、即ち所有物であると言うのに。


雄也の様子から察するに、涼介はこいつのことを無理やりではあるが優しく抱いたのだろう。


それも気に入らない。


こいつはただ欲を処理するだけの道具であるはずなのに、それを甘やかすなど有り得ない話だ。


好きなように、思うがままに使えば良い。


動物愛護法など王族である俺達には施行されないのだから、尚更に。


...ほら。


激しくすればする程に、こいつは美しくなるのだから。


｢ぁ...っこ、た...様っ｣


｢気安く呼ぶな。俺はお前のような低俗な生き物ではない。｣


｢ぃ...っく、ぁ...い、ぅあっ...｣


｢今日は随分と早いじゃないか。...そんなにしたのか、涼介と。｣


｢違っ...！｣


｢俺と涼介、どちらが良い。どちらがより、お前を昂らせる。｣


｢ぇ、と...こぅ｣


｢正直に言いなさい。俺に嘘をつくなど、この国において許されることではない。｣


｢...っ｣


｢...答えろ。｣


｢...宏太、様...です｣


｢...！！｣


...そうか。


こいつは、この俺に歯向かうのか。


父よ、話が違うではないか。


｢宏太...様？｣


｢...お前にはもううんざりだ。｣


腰の動きを止め、容赦無く引き抜く。


衣類を身に着けてから、雄也の腕を解放した。


｢...好きな所に行くといい。もうここには来るな。二度とその面、俺の前に晒すな。｣


｢...？｣


｢俺は今からシャワーを浴びる。...その間にここから出て行け。｣


｢ぇ...宏太様、それはっ｣


｢全て俺に従うというのも、俺がお前を飼う条件だった。左目の件は妥協してやったが、それ以外は決して許さない。｣


｢違う...本当に宏太様がっ｣


｢黙れ...っ！！！｣


｢！？｣


｢雄也も...お前も俺に嘘をついた。俺を持ち上げるための...俺に従う為の嘘をついた。そんなの、あいつらと同じじゃねぇか...。｣


｢あいつ、ら...？｣


｢...いいから出て行け。お前のその目、もう二度と見たくはない。｣


｢...｣


先程までの行為が効いているのか、雄也はもたもたとした動きでワンピースを着直す。


ゆっくりとベッドから降り、ふらつく足で部屋から出た。


ベッドに残った赤いベルトが厭に目について、試しに自分の腕を通す気になってしまった。

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