23.ym ページ24
「あれ?慧は?」
金魚の餌やりを終え、処は再び兄の部屋。
しかしベッドの上には部屋主の姿しか見当たらず、多少幸福に思った。
「...出て行った。お前があんなことを言ったから。」
「だってしょうがないでしょ、本当のことなんだから。俺は美しいものが好きなの。傷物の猫は要らない。」
「またそんなことを...」
「それより兄さま。これは何?何のつもり?」
これ、というのは兄とベッドの柵とを繋ぐ赤いベルト。
前に来た時は雄也を繋いでいたものだが、何故兄が...と不思議に思った。
「あぁ、これは...」
「兄さまって、もしかしてそういうのが好きなの?」
「まさか。」
「父さまに縛り付けられて、だけどそれでは物足りずに自分で動けなくしちゃったのか...。とんだ変態だね。」
「...馬鹿なことを言っていないで、早く慧を探したらどうだ。」
「わかっていないなぁ、兄さまは。俺、別に慧に用事があるわけじゃないの。さっきのは慧がいなくなったかどうかの確認。」
「慧はお前のことを愛しているそうだ。」
「だから何?慧はただのペットだよ。それも雑種。見た目が美しいから手元に置いていたけれど、あの耳じゃ...ねぇ。」
「...あの傷は俺が作ったものだ。慧に非は無い。」
「だーかーらー、何度言ったらわかるの?慧に非があろうがなかろうが関係無いの。」
「お前...っそれでも王族の子か!?」
「そうだよ。だからこそ、煌びやかに生きなきゃ。強かに、美しく生きるの。」
「...話を戻そう。お前、何故ここへ来た。慧ではないのなら、俺に用があるのだろう。」
「まぁね。」
「さっさと済ませて早く帰れ。邪魔だ。」
「じゃあ、単刀直入に。...雄也、俺に譲ってよ。」
「...は?」
「美しいペットを愛でる俺の姿、最高に綺麗な絵になるんだよね。だけど慧はもう使えない。となると代わりが必要になるけれど、あそこまでの美人はなかなか見つからないでしょう?だから譲って、可愛い雄也。」
「馬鹿を言うな。」
「だって、兄さま雄也のこと捨てたじゃん。なんなら兄さまに許可を取る必要も無いじゃない。まぁ父さまからのプレゼントだから一応確認した方がいいかなーって思っただけ。」
「...っ」
「おぉ、悔しそうだねぇ。いいよ、凄く綺麗。俺、下手したら兄さまのこと抱けるかも。...なんてね。冗談だよ。」
「...帰れ。」
「とりあえず、試しにもう一度やってみるかな。雄也と。」
圭人が貸してくれたら、ね。
108人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まなお(プロフ) - ひかやぶ愛ingさん» だから次は全員メインに持っていく!!頑張る!!!! (2018年11月9日 21時) (レス) id: 36d920dbb6 (このIDを非表示/違反報告)
ひかやぶ愛ing - あるのね笑まぁいいんじゃない?それも。幅広い人に見てもらえるしね〜! (2018年11月9日 19時) (レス) id: 2e64229429 (このIDを非表示/違反報告)
まなお(プロフ) - 岡本茉白@関西寄りのJUMP担さん» ありがとうございます!基本ハッピーエンドが好きなので、できる限りハッピーエンドに近くなるように心掛けているのでそう言っていただけると嬉しいです!今回もお付き合いいただきありがとうございました!! (2018年11月8日 22時) (レス) id: 36d920dbb6 (このIDを非表示/違反報告)
岡本茉白@関西寄りのJUMP担(プロフ) - 分かっているのですが、やっぱり少しだけ、「今回はHAPPY ENDじゃないのかな?」って勝手に予想しちゃったり...笑 次の作品も楽しみにしております!ゆっくりとまなお様のペースで、頑張って下さい♪長文すみませんでした! (2018年11月8日 21時) (レス) id: 6d6ad6adbc (このIDを非表示/違反報告)
岡本茉白@関西寄りのJUMP担(プロフ) - 完結おめでとうございます!!今回のお話は、私にとって色々考えさせられる内容でした...1話1話にハラハラドキドキしていましたが、皆幸せになってくれて良かったです♪まなお様ですので、内容がどんなに複雑でも最後は、必ずHAPPY ENDにして下さると (2018年11月8日 21時) (レス) id: 6d6ad6adbc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まなお | 作成日時:2018年9月1日 10時