P.M.10:00 [ JK ]

11.きっと一生適わない ページ11

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だけどその日はやっぱりすぐに訪れた。

あれから毎日公園に通ってたのがまずかったか、

その日もP.M.11:00前になって宿舎を出ようとしたところを

ユンギヒョンに止められた。



YG『 グガ、 』

「 あれ、起きてたんですか。 」

YG『 俺もトイレくらい行くよ。 』



YG『 外、雨降ってるけど。どっか行くのか？ 』

「 えっ、そうなんですか？知らなかった。 」



本当は知ってたけど。

でも、もし。もしAちゃんが来ていたら。

別に僕のことなんて待ってるわけじゃないけれど

それでも何だか、今まで二人きりだったこの時間帯に

彼女を一人にさせたくなかった。




YG『 公園、か。 』

「 ヒョン…？ 」

YG『 グガ、悪い。俺見ちゃったんだよ。おまえが女の子と笑ってるところ。 』

「 それ、いつ、ですか。 」


そうだなぁ、なんて言って、ヒョンは目を細めた。


YG『 一週間前くらいだな。 』

「 一週間…。 」




それはまさに、僕が彼女の "セカンド" 発言を喰らった日だった。

ユンギヒョン、ずっと隠していてくれたんだ。



YG『 あーいや、グガ。 』



黙ってしまった僕を見て、違う違う、と手を振るヒョン。




YG『 その、会うなとかそういうんじゃなくて。 』

「 ほぇ？ 」←

YG『 俺、嬉しかったんだよ。ずっとおまえ何か抱え込んでたみたいだったから。あ、グガ笑ってる、って。 』



…なんだぁ。ユンギヒョンにもばれてたんだ。



YG『 だから、会ってこいよ。今のおまえのエネルギー源なんだろ？ 』



このヒョンには、きっと一生適わないな、って思った。



「 ヒョン、ありがとう。 」

YG『 改まって言うな、照れる。 』

「 行ってきます。 」

YG『 おう。 』




ドアを開けた。

雨が、さっきより酷くなっていた。



YG『 グガ…、やめとけ。 』

「 …そうします。 」



Aちゃんも、今日はきっと来ていない。



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