失楽のウンディーネ【イナイレ】 (ページ29)

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対非合法組織人材育成・強化プログラム(Anti-illegal organization young people upbringing,reinforcement program )、略してAour。

ブルトン語で金(きん)という意味のそれは名が表す通り、非合法組織を取り締まる為に教育された青少年達の為の組織だと思えばいい。

実働もするので、システムはアメリカで言うFBIの青少年版だと理解してくれれば問題ないだろう、ただこちらは州警察だとかそんな小さな庭で働いている訳じゃない。

実際、ここに2年所属していればそういった(・・・・・)諜報機関への出世が約束されている、バックで彼等がこの組織を支援していることは言うまでもない。

Aourの発祥はフランス、500年くらい前のオルレアン朝まで遡る。

今では庶民に親しまれている聖女ジャンヌ・ダルクの火刑の後、彼女を支持し続け暴動まで起こした少年達の秘密作戦がモデルになっている。

だから本部もフランスの首都であるパリに1つ、オルレアンに緊急本部が1つ。

世界各国に支部が1つずつ。

そして私が居た場所はアメリカ支部、何と大学の研究室にである。

何故って、あそこはアメリカ1番を名乗る大学。

それに見知らぬ人が来たとしても全く違和感がないくらいの規模を誇るので、組織の支部を作るにはうってつけな場所だったという訳である。

そしてこの組織へと入るにはその国の支部長以上の承認が必要という訳だ。

因みに、私はその支部長からの推薦でこの大学に来たので承認は要らなかった、個人情報が筒抜けなのは言うまでもない。

だが未だに私を推薦してくれた当時の支部長には会えないまま私がアメリカ支部の長になってしまった。

一言お礼が言えれば良かったのだが、記憶を失った当時一般人の私にはその支部長との面識は無い。

一体どうして私を推薦したのかは謎だが、居場所を与えてくれた彼(彼女？)には感謝はしている。