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episode85 ページ39
「続きまして個人賞の発表です。本年度『キング』は高等部A組技術系『半永久・革新的育毛光線』を発明・実用化した羽毛田ヘアレス君！」
「羽毛田君には賞金二百万円とトロフィーが授与されます。」
おじさんたちが手を叩いて喜んでいる。
おじさんたちの感謝組織票…？
「本年度『クイーン』は残念ながら該当者なし。」
あーあー。私じゃなかったかー。
なんて。
何にもしてないから私じゃないのは当然なんだけどね笑
「そして本年度『新人賞』は初等部B組今井蛍さんです！」
え…？
蛍ちゃん！？
思わず昴の方を見る。
「この受賞は『新人賞』最年少受賞記録です！」
蛍ちゃんすごーい！
トロフィーと賞金を受け取った蛍ちゃんは一瞬昴の方を見た。
けれどそれ以上目を合わせることもなく、まるで他人のように、はなから知らない人であるかのように、す…と前を通り過ぎて行った。
「昴…。」
名前を呼ぶが昴がこちらを向くことはない。
その態度が気にするな、この問題は放っておいてくれ、と言われているようで私はこれ以上何も言えなかった。
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作者名：莉桜 | 作成日時：2018年2月5日 20時
