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episode50 ページ3
カツ カツ
階段を降りてくる音。
ドクン ドクン
それから私の心臓の音。
「い…いました。ガキが3人。こっちです。」
すぅ…
息を大きく吸い込む。
あともう少し。
必ずみんなが待ってる学園へチビちゃんたちを連れて帰る！
「ばーーーか」
渾身の力を込めてアリスを使う。
超音波のアリス。
マイナスのエネルギーしか放っていないし何よりさっき制御ピアス壊れたから効果は絶大。
男はすぐに気絶する。
生後8ヶ月で学園入りした実力ナメんな。
「棗、蜜柑ちゃんこっち。」
2人の手を引いて階段を駆け上がる。
フッ
「逃がすか…っ」
突然現れ、行く手を阻む男。
テレポーター…。
突然のことに呆気にとられていると蜜柑ちゃんが後ろから走ってきて男に向かって棒を振り回す。
「あぶないっ！」
ガシャ…ン
「ぎゃ」
「…っ」
棒を取られた蜜柑ちゃんは壁に投げられ、その拍子に頭を強く打つ。
「捕まえたぞ」
さらには棗が捕まった。
「…てめえ」
「なっ…」
だめっ！！！
咄嗟に棗の周りの結界を強める。
棗にアリスを使わせないため。
これ以上は棗の体が持たない。
こんなになるまで棗を追い詰めた…。
蜜柑ちゃんは頭をぶつけたショックで気を失っている。
許さない。
私の可愛い後輩を…。
ドク…ン ドクン
この感じ、さっきと同じ。
力が湧いてくる。
もう制御は効かない。
ドン…
怒りに任せて一際大きな落雷を落とす。
大爆発の中こちらに駆け寄ってくるナルが見えた気がした。
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作者名：莉桜 | 作成日時：2018年2月5日 20時
