現世任務in米花町 (ページ6)

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あまりに突拍子のない問いに、答えることが出来なかった。少年は、さっきまでの子供らしい笑顔から一転、こちらを疑うように目を細めている。

この時光は、この少年は魂と身体の器が不整合であることを悟ると共に、不気味な観察眼に身震いした。

蘭「もう！コナンくん！！ご迷惑をおかけしてすいません！」

情けないことに、保護者の謝罪にもかろうじて頷くことしかできないほどこの少年に驚愕していた。

そんな私を見た信濃は、さらに目を鋭くして

信「もうわかったから。その子供さっさと連れてって、不愉快だよ。」
と吐き捨てた。

信濃のあまりの言い草を咎めようとしたが、

コ「どうしてそんなに怯えてるの？何か隠したいことでもあるの？そういえばそのバッグの大きさ、三日月宗近とおんなじだね、形も細いし。」

蘭「え、！？」

この騒ぎを聞きつけた警部が少年に事情を聞いている間に、私は心を落ち着かせた。

このような人間が現世にいるのは驚いたが、思えばわたし達のようなものもいるし、あり得ないことではない。

それにしても、この少年のおかげで最後の"切り札”として連れてきた三日月の顕現は難しくなった。

もともと予知していたことではあるので、ここは諦めた方が早いか、と信濃たちに目配せをして口を開いた。

「警部さん、たしかにその少年の言うことは本当です。」

目「そ、それは本当かね！？…ではあなたが、

前「違います！！主がひとごろしなどするはずがありません！」…あ、あるじ？」

「呼び方に関しては気にしないでください。そこの少年が見たがっていた代物はこれです。」

メガネくんは目を見張った後に私を睨んだ。

目「こ、これは…三日月宗近！！一体どういうことですか！！！」

「この三日月宗近は、展示されている三日月宗近とは異なります。なんなら今も展示されているであろうあの刀を鑑定してみては？」

目「しかし、そうだったとして貴女の持っているその刀はいったい…？そもそも日本では銃刀法で帯刀は禁じられているはず。犯罪ですよ！」

「いいえ。私は帯刀を許可されています。守秘義務のため、あまりお見せ出来ないのですが…」

そう言って現世用の証明書を見せたところで警部さんは目を剥いた。どうやらお偉いさんの許可が記されていたようだ。

ともかく、解放されて良かった。