さん ページ4
コナンside
この日、コナンたちは鈴木財閥主催の「天下の刀剣展覧会」に参加していた。
もっとも、コナンが呼ばれたのは“キッドキラー”の力を貸して欲しいという理由であるが。
そう、この刀剣展覧会を開くに当たって、怪盗キッドからの予告状が届いたのだ。
しかし、コナンは今回のキッドの様子に、少し思うところがあった。
今回盗むものは刀、いつもの狙いである宝石とは大きくかけ離れた存在であるうえに、キッドは余裕のないようにも思える。
違和感の正体を探ろうとしたところで、コナンの思考は飛ばされた。
(あの子…確か…)
ちょうど刀が飾られている前で、見覚えのある少年の姿を捉えたからだ。
ポアロではしきりに女性の体調を案じていた気がする。
でも、あの子供が一体なぜあそこに…?
コ「ねえねえ、お兄さん!」
薬「…?なんだ坊主。」
コナンを一瞬凝視してから答えた。案外男らしい低い声だ。
コ「お兄さん、この前ポアロにいたよね?僕のこと覚えてない?」
薬「悪いなぁ、覚えてねえや。ほら、親御さんと逸れちまうから戻りな。」
どうやらあまり関わりたくない様子だ。しかし、ここで引き下がるわけにはいかない。
コ「大丈夫だよ!それより、どうしてこんな刀の近くにいるの?お仕事?」
薬「まあな。お前、刀に興味があるのか?」
コ「お前じゃないよ!江戸川コナンって言うんだ。僕、もっと刀のこと知りたい!お兄さんの名前は?」
薬「俺っちは粟田口○○だ。本当に好奇心のあるやつだな。」
そう言って○○は刀に目を向ける。
薬「こいつぁ、三日月宗近ってやつで、天下五剣の中でも一等美しいと言われる刀だ。平安に生まれた刀でな、要するにじじいだ。」
笑みを浮かべて説明する○○を見ると、本当に刀が好きなんだなと感じられた。
しばらく話し込んでいると、周りに何個か人だかりができているのが目に入った。
コナンの様子を見て気づいた○○は少し苦笑を浮かべて、
「まあ、顔が良いってのは大変だよな。」
と困ったように言った。
良くみてみると、この前女性に“まんばちゃん”と呼ばれていた人は園子たちに絡まれているようだった。
「薬研!!」
「おう、どうした大将。」
その女性は、どうやら○○の『大将』である女性のようだ。
こちらもかなり顔が整っており、まるで人形のような美しさだ。
少し険しい顔の様子から、何かトラブルがあったみたいだ。
どうしたの、と聞こうとしたところで会場内に悲鳴が広がった。
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ルナ(プロフ) - 中々面白いです! 更新頑張って下さい! (2019年5月20日 17時) (携帯から) (レス) id: 66cf0ac4ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:PIKA | 作成日時:2019年5月19日 20時