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はじめは憂鬱だったこの旅行も、
あっという間に終わってしまって。
これが無ければ、
俺は今でもきっと。
いや、確実に塞ぎ混んだままだった。
勝手にメンバーから距離を置いて、
勝手に苦しくなって、
苦手意識なんて持っちゃって。
今思えばほんとうに申し訳ないし、
最悪の展開が訪れなくて良かったと思ってる。
最低のタイミングでの旅ロケだと思ったけど、
全てを知っている神様が味方してくれたのかな。
それくらい、俺にとって大切な旅になった。
この動画がアップされるのはきっと、
まだまだ先だけど。
俺は今後何回も何十回も、
なんとなく疲れちゃって元気を出したい時や、
辛くて全てを投げ出したくなった時に、
この動画を見直して、勇気を貰うだろう。
またいつパニックになるかわからない。
いつ苦しくなって、切ってしまうかわからない。
多分、そう簡単に綺麗さっぱり
治るなんてことはありえない。
ゆっくり戻していけばいい。
焦る必要は無い。
でも、その時は素直に助けを求めること。
嫌という程何度も約束させられた。
いつでも電話をかけて来ていいし、
最悪は事後報告でも構わないから、
隠し事はしないこと。
客席に見せない仮面の下を、
俺たちの前ではさらけ出して欲しい。
深夜に着信音で叩き起されて、
佐久間の夜泣きに付き合ったって、
俺たちは全然大丈夫だから。
嘘をついて平気な顔をされるより、
数億倍も良いから。
だから。どうか。どうか。
どうか、俺たちのことを信頼して
甘えにきてください。
決して、ひとりで離れていかないで。
お願い。約束して。
そう言ってまっすぐ俺を見つめるメンバーの
逞しい顔が忘れられなくて。
この顔が二度と俺のせいで歪むことのないように。
俺は誓ったんだ。
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みるく(プロフ) - 一気見させていただきました。とてもとても心に残りました。繊細な文章でとても苦しく…。また次回作も楽しみにしています。 (2021年3月5日 18時) (
レス) id: 9c51ec73fc (このIDを非表示/違反報告)
真奈美(プロフ) - いい作品を書いてくださりありがとうございました。次回作も待ってます。 (2021年3月5日 13時) (レス) id: 0334695bad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：昴 | 作成日時：2021年2月28日 23時
