・ ページ22
・
ラ「わー！ホワイトタイガーだ！」
向「かっこいいなぁ。
ホワイトタイガーもやけど、
それにはしゃぐ無邪気なラウも。」
なんてキメ顔で言いながら、
相棒である一眼レフのシャッターを切る康二。
目「さっきの康二くんにそっくりな
猿が1番かっこよかったよ。」
向「誰が猿やねん！！！！！！」
かなりの距離を歩いた。
途中うさぎやひよこを抱っこしたり、
顔出しパネルから顔を出してフラミンゴになったり、
アルパカに餌を上げたりしながら、
やっと目玉であるホワイトタイガーに辿り着いた。
はしゃぐ年下3人を横目に、
佐「ちょっとトイレいってくるね。覗くなよ！！」
なんて、それっぽいことを言いながら、
4人の元を離れる。
正直、限界だった。
気付かないふりをしていた吐き気は、
容赦なくどんどん強まっていて、
気を抜けば膝から崩れ落ちそうなほど
目の前はぐるぐると渦を巻いて歪んでいた。
とりあえず、年下の前で倒れるのだけは嫌だった。
少し離れたベンチまで辿り着くと、
急に全身の力が抜けて、
ズルズルとしゃがみこんでしまう。
何も無いはずなのに胃が気持ち悪い。
呼吸も苦しい。
身体が震える。
泣きたくないのに、涙が頬を伝い始める。
早く泣き止まないと、
鋭い阿部はきっと俺の目を見てすぐ気づくから。
なんとか涙を止めようとしていると、
阿「しんどくなっちゃった？
イケメンがそんなに目擦ったらだめでしょ。」
ふと、身体が知った温もりに包まれた。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 260人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みるく(プロフ) - 一気見させていただきました。とてもとても心に残りました。繊細な文章でとても苦しく…。また次回作も楽しみにしています。 (2021年3月5日 18時) (
レス) id: 9c51ec73fc (このIDを非表示/違反報告)
真奈美(プロフ) - いい作品を書いてくださりありがとうございました。次回作も待ってます。 (2021年3月5日 13時) (レス) id: 0334695bad (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：昴 | 作成日時：2021年2月28日 23時
