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そのうちラウールも起きてきて、
みんなでテーブルを囲んで朝食の時間となった。
今日の俺の両サイドには、
阿部と照が座っていて。
さりげなく康二とラウールの間に逃げようとすれば、
阿「佐久間、こっち。」
なんて、自分の隣をぽんぽん叩くから、
俺はここに入るしかなかった。
進まない箸への視線が痛い。
佐「ほらめめ、あーん大会しよ！」
なんとか自分の皿から料理を減らしたい俺は、
目黒におかずを差し出す。
微妙な顔をされたが、
口を開けて食べてくれた。
ぱく、って効果音が付いてきそうな
俺の箸を咥える目黒は
めちゃくちゃ可愛い。
ラ「あ！めめずるい！僕も〜！」
よし。ラウールも乗ってきた。
佐「もちろん！何食べたい〜？」
ラ「お肉！」
佐「はい、あ〜ん♡」
阿「いいな！俺もいれて！」
わざとらしくハイテンションを作って、
俺の口元におかずを持ってくる阿部。
こんな苦し紛れの大会を開催して、
無理矢理皿の上を減らしたところで、
両サイドの方達からのお許しを頂けないことは
分かっていたけれど。
思ったよりも黒い笑顔を浮かべる阿部。
阿「え？あーん大会なんでしょ？ほら。」
カメラの前で断る訳にもいかなくて、
小さくひとくち齧ると、
照がそっと背中を撫でてくれる。
なんとか咀嚼して、
恐る恐る飲み込むと、
阿「食べれたね、えらい！」
なんて、嬉しそうな阿部と照から
大袈裟に頭を撫でられて。
年下組に不審がられるし、
なにより恥ずかしいけど、
少し喜んでいる自分もいた。
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みるく(プロフ) - 一気見させていただきました。とてもとても心に残りました。繊細な文章でとても苦しく…。また次回作も楽しみにしています。 (2021年3月5日 18時) (
レス) id: 9c51ec73fc (このIDを非表示/違反報告)
真奈美(プロフ) - いい作品を書いてくださりありがとうございました。次回作も待ってます。 (2021年3月5日 13時) (レス) id: 0334695bad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：昴 | 作成日時：2021年2月28日 23時
