39.生徒会長 ページ12
貴方side
ある日、蓮くんからメールが来る。
『話したいことがある。みんなで集まりたい』
貴「話したいことってなんだろ」
祐介「行けばわかる事だ。何か…嫌な予感もするが」
貴「…」
確かに、嫌な予感がするのも事実。
幸樹「俺も気になるけど今回はどうしても行けないんだ…あとは頼んだよ！」
貴「あ、幸樹さん！」
祐介「…A、放っておけ。俺と一緒に行こう」
最近、幸樹さんの様子がおかしい。話しかけてはくれるが、帰るのがいつも早い。何かあったのか聞いても教えてくれないし…私の考えすぎだろうか…
祐介「……」
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竜司「おまた〜」
杏「あれ…蓮、まだ来てないの？」
貴「ええ…5分ほど前からここに居るけれど…」
祐介「…噂をすればなんとやらだな」
？「…」
杏「え…」
竜司「なっ…どういう事だよ…！？」
祐介「…友達か？」
貴「あ…貴方は」
ファミレスに行った時、ぶつかった人…！
？「斑目の門下生だった洸星高校の喜多川くんと望月さん…だよね」
貴「…！」
祐介「そう言う君は何者だ」
真「初めまして。秀尽学園3年、生徒会長の新島真よ。」
祐介は、なぜだか私の前に立って私を庇うような体制でいる。私が祐介を守らなければならないのに…
真「これを聞いて欲しいの」
生徒会長さんが出した携帯には蓮くんと竜司くんと杏の会話が録音されていた。怪盗団ということがバレていたらしい。それをバラさない代わりに、高校生を付け狙う怪しい人を見つける…みんな、今までに見た事がないくらい生徒会長さんを敵視してる。
祐介「…A」
貴「え…？」
祐介「大丈夫か？声を掛けても返事が…」
貴「ごめん…考え事してて…怪しい人探しに行こっか」
祐介「…」
貴「…祐介、」
祐介「どうした？」
貴「私…子供の時から祐介は私が守らなくちゃってずっと思ってた…昔はあんなに泣き虫で弱虫で…」
だから、少しは我慢できる私が守らなくちゃって思った…でも…
貴「でも…私、なんか安心したの」
祐介「え…？」
貴「祐介、強くなったんだ。あの頃とは違う…私より力も強いし、心も…。だから、祐介は私がいなくても…」
祐介「違う、俺はAが居なければ何も出来ない。強くなろうと努力したのは…！」
ブーッ、ブーッ
貴「竜司くんからメールが…手がかりゼロ…集まるみたい……ちょっ、祐介？」
祐介は、何も言わず私の手を強く、それでいて優しく掴んで歩き出した。
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作者名：なまこ | 作成日時：2020年9月23日 4時
