お前ら私のチヤホヤ人生返しやがれ！！

21話 ページ23

潔side

よし行くぞ
その言葉を合図に俺たちはコートへと向かった
もう負けることは許されない
何が何でも絶対に勝つんだ！！！

光の差す入り口へと足をかける
あぁ、眩しい
すこしその眩しさに顔を顰めながらも歩みを進める
何度も苦しい試合をしたこのだだっ広いコート
そしてそこにはー・・・



『よっ！！可愛いマネージャーがサポートしにきてやったぞ！』


サップラーイズと言って手に持ってるボンボンを高く掲げる酒井さん
いやいや何でキミがいるんだよ！！！酒井さん！！！！
マネージャー入っていいとか聞いてないぞ！！！！！


みんなも俺と同じことを思ったのか立ちすくんで呆然としている。
理解が追いつかない。



『見ろ！めちゃくちゃ似合ってるだろこの服！！
やっぱり応援と言ったらチアリーダーだろ！だから着てきた！！！』


ツッコミたいことが山程あり過ぎて何から話せばいいか分からない

戸惑っているうちにチームVもぞろぞろとコートへやってきた
彼らも俺らと同様めちゃくちゃびっくりしている
そりゃそうだ。


「おい、酒井。俺は許してないぞ。どういうつもりだ。」

モニターにデカデカと絵心が映し出される
その表情は呆れていた。


『かんぱち君、私考えたんです。私の武器、私にしか出来ないことそれって何だろうって、、』


「ほぅ、なんだ言ってみろ」


少し悲しげに俯く酒井さんに皆がゴクリと唾を飲む。
あんな表情見たことない
でも酒井さんも人間だ。
どれだけぶっ飛んでいようと色々悩むことがあったのかもしれない。
もしかしたら彼女も越えるべき壁を持っているのではないだろうかと。





『やっぱりこの美少女スキルを活かした格好をするべきだと思うんですよ！！だってほらチアリーダーとかめちゃくちゃ似合ってるじゃないですか！！！こんな可愛いなんて私も思いませんでした！！』




違った。全然違った。
期待した自分が馬鹿だった。
いや、酒井さんはそういう人だったな。



「はぁ、もういい。勝手にしろ。だが試合の邪魔だけはするなよ」



『あいあいさー！！！』



絵心はモニター越しに頭を抱えて唸っていた
アイツをあんなに困らせるなんて。。
ある意味１番の問題児なのかもしれない



そうして一次選考最終試合は謎のチアリーダーと共に開幕したのである。

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