星に願いを（物理）← 2

☆ ページ31

あなたside






勢いよく倉庫の扉が開いた。




う「何してんの？おにぃさん。」



さ「逮捕ーー！」


し「確保っ！！」


セ「A、なんもされてないですか？」



「うん、キスされかけたけどな」



う「はい、死刑」


「それは待て。」


る「うー？」


さ「あれ？うらたさん、こいつ暴れへんよ？？」


う「ん？おかしいな。」


し「むしろ大人しいけど」



る「お前ら食べたらAが泣くもん。
やからぜーったい食べん。」



luzさんはそう言うとニコッと笑った。




イケメンかよ。





そ「A、luz！！！」


ま「luzくん！！」


る「そらるさん、まふ！」





腕を掴んでいたさかたんと志麻さんを
いとも簡単に振り払い、二人のもとへ駆け寄る。




る「僕、もう誰も食べない！」



そ「え？」



る「やから、これからも2人とおりたい。」


ま「もちろんです！ずっと一緒ですよ！！」




三人は少し人間らしくなった気がする。




し「あ。」


う「どしたの、まーしぃ」


し「上。」


う「上？？」


し「上見てみぃ」



志麻さんに言われて上を見上げると、
たくさんの生徒が窓から私たちを見ていた。



さ「わぁ…、人間やないのバレとる」


「やばいね」


セ「坂田の能力でも限界があるなぁ…」



そ「俺に任せろ。」


そらるさんはそう言うと、
パチンと指をならした。




し「能力、強すぎやろ…」


そ「お前ら若者と同じにすんな」

ま「僕ら君たちの10倍は生きてますからね！」




めちゃくちゃ歳上だった。



セ「僕らまだ164くらいですしねぇ」

「じじぃじゃんか」

さ「そーいやAはいくつなん？？」

「16。今年で17。」



私がそう言うと、全員の動きがピタリと止まった。



う「え、まじで？」


「うん。」


し「坂田、結婚できる年齢っていくつやっけ。」


さ「最低で80以上。」


セ「あと、60年近く待たんといかへんのか」


そ「それに俺らの場合地球の時間速度に
合わせて歳をとるからお前ら死んでるな」

ま「あと60年…」


る「じゃあまた60年寝るから
まふ、起こしてね。」



し「なんでお前ら、結婚する気なんや」



「地球だと、女性は16から結婚できるんだけど。」



う「あれ？結婚する気はあるんだ？」


「教えてやっただけじゃ。こっちくんな」


そ「俺らもう、宇宙に帰れないな」

ま「ですねー。お尋ね者ですしね！」


そま「てことでこれからもよろしく」



「宜しくしたくないでござる」

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