星に願いを（物理）← 2

愛は時に人を壊す ページ24

まふまふside 〜数千年前〜




僕とそらるさんは、宇宙のパトロールを
担当する月の民と呼ばれる者。



宇宙の秩序を壊すものは全て、捕まえていた。
しかし、それには限度があった。
いくら捕まえても、星の侵略は終わらない。
宇宙を手に入れようとする者は後を絶えなかった。




そ「……さすがに、捕まえるだけじゃダメだな」


ま「そうですね…」





そこで、僕らはもう1人仲間を作ることにした。
仲間といっても、断罪人と呼ばれる者だ。
心の無い生命体。




そ「出来た。


今日からお前の名前はluzだ。」



る「る……す…？」



ま「よろしくお願いします！luzくん！」



る「…………お腹空いた」




そう言うと、luzくんは宇宙船を飛び出した。





僕らはluzくんの後を追った。
するとある星にいた。




る「……もぐもぐ」




血まみれで。




ま「何してるんですかっ！！！」


そ「luz！やめろっ！！」



luzくんはその星の生命体を食べていた。



青年「あ…あ……」



目の前にいた青年がluzくんを見て怯える。





る「美味しかったーー」





手についた血をぺろっと舐め取り、
満足げに言う。





そ「お前………、何食べたんだ」



る「悪い人〜」



ま「悪い人？」



る「宇宙のちつじょ、乱した人やよ〜｣





その時、僕らは思った。
luzくんが食べるのは罪人なんだと。
そして化け物の断罪人を作ってしまったのだと。




そ「…………luz。もう食べちゃダメだ。」


る「明日はええ？」


そ「食べちゃダメだ！」


る「お腹空くもん」



青年「化け物……だ…。彼女を返してくれ！！」



青年は泣きじゃくる。




る「君も食べてあげたいんやけど、おなかいっぱいやからまた今度な！」



青年「ひっ…！」



そ「お前ら、何かやったのか？」



青年「何もやってない………」



そ「そうか。」



る「働かんくなった。」


そ「え？」


る「さっきのやつとこいつ、働かんくなった。そのせいで人が飢え死んだ。
食べ物貰えない牛たちみんな死んだ。」



そ「そうなのか？」


青年「…………」


ま「答えてください」



青年「彼女といられて幸せだった。
仕事なんて忘れるほど彼女を愛してた。」




ま「あなたの名前を教えてください」









青年「……彦星。」

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