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歌「僕、結構長い間ここにいたけれど
上から人が降ってきたのは初めてだよ。」
「いやぁ、お恥ずかしい。」
歌「それにしても君はどうしてここにいるんだい?誘拐でもされたのかな?」
「ええ。そして国王と結婚する予定だったんです」
歌「へぇ、結婚かぁ。誘拐犯と結婚だなんてロマンチックだね。」
その後もしばらく歌詞太郎さんと話していて
分かったことがある。
彼はとてつもなくマイペース&天然だ。
掴みどころが無さすぎて宇宙人だと実感させられる。というか意思疎通が難しい。
歌「僕ね、歌が好きなんだ。」
んー、すっごい話し飛んだなぁ。
今ここの話聞いてたのになぁ。
趣味の話にいっちゃったな。
歌「それで、よく一緒に歌う子がいたんだ。
その子のもとに帰りたいんだけど
出口がわからなくてね。」
はは、と笑う彼だがその目はどことなく寂しそうだった。
歌「………」
「歌詞太郎さん、ここから出ましょう!」
歌「でも、出口が…」
「出口など不要です!
ちょっと待ってて下さいね。」
私はすぅっと空気を吸う。
そして小学生の頃大泣きした時より大きな声で
「せぇぇぇんんんんんらぁぁぁぁさぁぁぁんんん!!!!」
落ちてきた方を見上げて叫んだ。
彼は確か能力で飛行が出来るはず。
壁にめり込んでたけど、大丈夫だよね。←
歌「魔法の呪文とかかい?
随分と可愛いことするね。」
歌詞太郎さんは優しい笑顔を浮かべ、私を見ていた。なんだろうお父さんみたいだな。
歌「ん?」
ふと、上を向く歌詞太郎さん。
なにか音がするね、なんて呑気にいいながら
その音が近づくにつれて、
私の腰をぐっと引き寄せた。
「へ?」
歌「なにか、落ちてくる。嫌かもしれないけどちょっと我慢してくれるかい?」
嫌じゃないです。和服イケメンに抱き寄せられるとかもう夢のようです、ありがとうございます。もう最近は野蛮なイケメンばかりに
囲まれていたので歌詞太郎さんが
大人びた素晴らしいイケメンに見えるんだわ。
はぁ、素敵←
?「Aーー!!!」
落ちてきたのはもちろん、金髪。
もとい、センラさんだった。
歌「わぁ、また人が落ちてきた!
こんなに人が落ちてくるなんて、
僕、もう壁とお喋りしなくて良くなるんだね」
「そうですよ、もうこことはおさらばです!」
セ「どなたか存じませんけどAを離してくれます?」
わぁ、センラさん笑顔が黒ーい♡
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哀原。 - 面白いかったです。これからも頑張ってください。 (2021年6月5日 20時) (レス) id: e3b3a3d5a5 (このIDを非表示/違反報告)
さく - 更新止まってます!戻ってきてください!楽しみに待ってます! (2019年6月27日 20時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
志麻セン寄りの箱 - とっても面白いです!!恋愛系かと思えばギャグがあって笑ってしまいました!更新待ってます!これからも頑張ってください!! (2019年4月2日 16時) (レス) id: e4b55a25ee (このIDを非表示/違反報告)
サトイモ - この作品を初めて読んだのですが、突然ギャグが入るので思わず笑ってしまうときがありますwwとっても面白いですwwww (2019年4月2日 2時) (レス) id: 07800b34ff (このIDを非表示/違反報告)
甘歌@センラーこたぬき - 読ませて頂きました!とても面白かったです(*´∀`*)これからも頑張ってください!クプラさんがめっちゃいい人! (2019年2月20日 19時) (レス) id: 5c4946874e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空ノ水雲 x他1人 | 作成日時:2019年1月4日 23時