オフコラボNG系VTuber 【2j3j】

悪役に相応しい ページ16

イブラヒムside
Aちゃんにドッキリを仕掛けて今日で1週間になった。

今まで毎日の様に姿を見ていた筈なのにこの1週間全く姿を見ていない。

マネージャーやモリアーティの姿は見るがAちゃんは影さえ見えない。

まるで隠されている様な感じがする。

マネージャー「そういや“あれ”どうなってんだ？」

モリアーティ「勿論、順調だとも。私の完璧な計算上はたがね？……………おや、御機嫌ようイブラヒム君」

怪しさ満点の笑顔で俺の方を見てきたモリアーティに俺は表情を少し崩した。

モリアーティ「A君をお探しかね？なら“此方側”には居ないよ」

イブラヒム「居ないってどういう意味？」

モリアーティ「…………………使命をまっとう出来ない使徒がどうなるか知っているかね？」

その言葉に心臓がドクンとなった。

嫌な予感がする。

モリアーティ「ーーの神はお怒りなんだ。使命をまっとう出来ない使徒に生きる価値、なし…………だよ」

その瞬間、脳内に1つの映像らしき物が流れた。








イブラヒム「Aちゃん！」

そこに映って居たのは紛れもないAちゃんだった。

『…………………』

Aちゃんの体には痛々しい傷が沢山残っていた。

『……………………わた、し、は』

鎖に繋がれて瞳の光が無くなったAちゃんに手を伸ばしたかった。

けど目の前にいるのはモリアーティとマネージャーだけ。

自分の無力さに怒りを覚えた。

『私を要らない子にしたお前を一生恨んでやる』

ふと後ろを見ると俺の首を閉めているAちゃんが居た。

イブラヒム「A、ちゃ」

『お前の所為で、私は！』

ギュッと締められる力が強くなる。

次第に意識も遠のき視界が霞む。

けどAちゃんに殺されるなら、なんて思ってしまった。








『ドッキリ大成功〜！どう？驚いた！？』

その声に驚いて目を開けるとAちゃんが目の前にいた。

窓に写る自分の首を見るもそこには絞められた跡はなく手形もない。

『モリアーティにお願いして頑張ったんだぁ。驚いた？』

何時ものAちゃんだ。

優しく笑うAちゃんだ。

あんな辛そうな顔をしていないAちゃんだ。

『イタズラする相手は選ばないと、ね？』ﾆﾔｯ

Aちゃんはそう言うとニヤリと笑った。

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