オタク、幼馴染に個人情報が露呈している ページ7
こんなに弱いとは思わなかった。道場の門下生でももう少し骨があった。これで長になろうなどと考えていたのなら驚きだが、可哀想なので口には出さないでおこうと思う。
勝者、桐!という審判さんの声を聞き、きゃあきゃあと湧く女の子達にファンサをかましながら、私は舞台から降りる。
「ただいま〜。いや〜、あんまり頓珍漢な動きだったもんだからさ、ちょっとムズムズしちゃって……あれ、コハクは?」
「あ゙〜〜……どうせ遊ぶんなら、とことん遊んどいて欲しかったとこだな」
「え?どういうことそれ?」
私が首を捻ると、千空がかくかくしかじかと説明をしてくれた。
なんでもマグマの腰巾着のマントルって奴が、「スイカが薬草を探しに行って川で溺れた」と嘘をついたらしい。
完全に嘘である。初見で薬草を摘みに行ったとか分かるわけが無い。
しかしそれをコハクが、「万に一つ嘘でなければスイカを死なせることになる、桐が試合に出ている今間に合うのは私しかいない」と言って川に行ってしまったのだとか。
で、試合までに戻ってこなければコハクは失格。……なるほどそれは、もっと遊んでおくべきだった。
「や〜〜、面目ない……!普通に鳩尾ぶち込んでしまった……!」
「おぅ、マジで綺麗に鳩尾ぶち抜いてたな!」
「つうか素人相手なんだから加減しろよ桐お前」
「加減してたよ!?うちんとこの門下生ならちょっとよろけるけど全然立ってたし!」
「それはお前んとこの道場の奴らがバケモンだっただけだろが」
そん……そんなことは……あったかもしれない……?うちの師範代、スパルタで脳筋のゴリラだったから……
いや待てよ、その師範代を中三とかで伸しちゃった私はいよいよゴリラなのでは……?
「……私人間?」
「何でそうなった?ヒト科ヒト属ヒトだろうがよお前はよ」
「ゴリラ属じゃない?」
「ゴリラはお前の体重の二倍はあんぞ、ゴリラにしちゃ軽すぎだ」
「なんで私の体重知ってんだよ」
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八つ橋 - こんにちは、夢小説面白かったです、お身体にお気をつけて下さい。 (2021年1月23日 11時) (レス) id: ed846143d9 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるさん(プロフ) - 伊織さん» オワワワ〜〜〜〜〜ありがとうございます作者冥利に尽きます!!がんばります!! (2021年1月22日 15時) (レス) id: 2cc2b8ed9f (このIDを非表示/違反報告)
伊織(プロフ) - この頃2期が始まったのでアニメを見ていたら再熱してしまい、なにかないかと小説を探していたら、ぱる様の小説に辿り着きました。とても面白い小説をありがとうございます、これからも更新等頑張ってください! (2021年1月22日 14時) (レス) id: ac38e2066c (このIDを非表示/違反報告)
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