解説のオタクさん ページ19
「なななんというクロムの猿芝居……！」
「ククク、まあいけんだろ。桐とゲンの方の迫力でな」
千空先生から迫力のお墨付きを貰った私とゲン、アイコンタクトで喜びを分かち合う。全て終わったら彼とはハイタッチをしたいと思う。
「ムハハハハ！クロムお前が腰抜けで助かったぜ！このまま妖術使いが力尽きるまで、黙って待てば済む話だ！」
──……かかった。私はしたりと笑う。
そう、マグマは疲れている。金狼に受けたダメージ、私に受けたダメージ。その疲労は確実にその体に降り積もっている。
疲れた、休みたい、でも勝ちたい。だからクロムを殴り続けて……疲れたよなあ、さぞかし。そこにゲンが甘言弄して、「六十秒休める権利」をマグマに与えてくれたわけだ。
人間、正当性には弱いもの。自分の堕落を正当化できるってなったら尚更だ。
「点くよ、千空」
ちりちりと、マグマの纏う毛皮から、微かに焦げ臭い匂いがする。
毛羽立った表面が、僅かに焦げ始める。
「はたけ」
千空が、口角を上げた。マグマはそこを、はたく。
瞬間、ぼうと音を立て、マグマの服を火が走る。
勝った、と思った。肩から力が抜けた。無意識に緊張していたらしい。
「表面フラッシュ現象だ。桐先生、説明」
「私は君の助手か？着衣着火の一種で、生地表面の毛羽から引火して衣服全体に火が走る。別名フラッシュスプレッド現象。万が一引火した場合ははたいて空気を送っちゃ駄目なので、水を被るか地面に押し付けるかして消すのが良い」
「満点回答じゃねえか、100億点やるよ！」
だから毎度正答配点馬鹿高いよね。好きだな君100億。
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八つ橋 - こんにちは、夢小説面白かったです、お身体にお気をつけて下さい。 (2021年1月23日 11時) (
レス) id: ed846143d9 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるさん(プロフ) - 伊織さん» ｵﾜﾜﾜ〜〜〜〜〜ありがとうございます作者冥利に尽きます！！がんばります！！ (2021年1月22日 15時) (レス) id: 2cc2b8ed9f (このIDを非表示/違反報告)
伊織(プロフ) - この頃2期が始まったのでアニメを見ていたら再熱してしまい、なにかないかと小説を探していたら、ぱる様の小説に辿り着きました。とても面白い小説をありがとうございます、これからも更新等頑張ってください！ (2021年1月22日 14時) (レス) id: ac38e2066c (このIDを非表示/違反報告)
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