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演技派のオタク ページ18

「マーグマちゃ〜〜〜ん!こないだはどうも、殺してくれてありがとう♬」


あんなん来たら私泣いて逃げちゃうと思うなあ。などと、実にゲスいゲンの笑顔を見ながら思う。


マグマは可哀想なくらい狼狽している。ついでにマントルも狼狽している。


「お、お前!余所者妖術使い!?」
「ななな、なんで生きてるんでしょ〜……!?」
「そりゃもちろん、妖術だよ」


血糊袋ですけどね。全部理解してる身としてはもうギャグにしか聞こえない。マグマの慌てぶりを見てとっても不敵に笑ったゲンは、すいすいと謎の印を結ぶ。妖術的イメージ?それ忍術では。


デパートのヒーローショー的感覚でそれを眺めていると、途端ぶわりとマグマの頭上に花弁が舞う。おお、すごい。どうやったんだろう。紅白歌合戦の花吹雪もかくやだ。


「マグマちゃんに今、一歩でも動くと心臓が爆発する妖術をかけちゃったよ〜」


それを聞いて、私は咄嗟に口元を抑えた。笑い出しそうになったからだ。するとそれを見たゲン、にっこり笑って私に声をかける。


「ねえ、桐ちゃん?この妖術の恐ろしさ、君ならよく知ってるよね〜」


無茶振りして来おった!


いや、口元抑えてるとびっくりした感じに見えるのか。都合が良かったんだろう。


「ゲン、でもその妖術は負担が大きすぎるよ!君でも六十秒くらいしかもたないはずだ!」


私はガッツリ乗っかって、うるうるの目でハキハキ喋った。村人達はもちろん、ゲンのそれがハッタリだとは知らないのだ。ならば全力でそれをバックアップしてやるのが腹黒同盟(そんな同盟はない)の同士(同士ではない)の務めというもの。


「ムハハハ、なんだ六十秒しかもたねえのか!」
「頼む、よ、早く……!この妖術、ジーマーで妖力使うから……!」
「クロムっ!ゲンが止めてる今がチャンスだ!今のうちにマグマを倒してっ!」


プリキュアの妖精さんよろしく私がクロムに声をかけると、クロムの方も気が付いたらしい。微かに頷いてきた。


「だ、だめだおれ、こしがぬけて、もううごけねえ」


うん演技はめちゃ下手だけど読みは最高だよクロム!

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八つ橋 - こんにちは、夢小説面白かったです、お身体にお気をつけて下さい。 (2021年1月23日 11時) (レス) id: ed846143d9 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるさん(プロフ) - 伊織さん» オワワワ〜〜〜〜〜ありがとうございます作者冥利に尽きます!!がんばります!! (2021年1月22日 15時) (レス) id: 2cc2b8ed9f (このIDを非表示/違反報告)
伊織(プロフ) - この頃2期が始まったのでアニメを見ていたら再熱してしまい、なにかないかと小説を探していたら、ぱる様の小説に辿り着きました。とても面白い小説をありがとうございます、これからも更新等頑張ってください! (2021年1月22日 14時) (レス) id: ac38e2066c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぱるさん | 作者ホームページ:なしv  
作成日時:2021年1月22日 13時

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