こんにちは兄貴分･壱 ページ27
「えぇ！？傑出たの！？」
傑が出たらしい。
パンダと真希乱闘騒ぎから一夜明け。私はなぜだか悟に引っ張って連れてこられ、伊地知くんの報告を受けていた。
何でも昨日棘と憂太が行った任務の時、誰かが二重に帳を降ろして二人を出られなくしたのだと。その上、登録外の準一級相当の呪霊まで出たらしい。
悟はそれを、傑の仕業だろうと言った。
夏油傑。四人の特級が一人、百を超える一般人を呪殺し呪術高専を追放された、最低最悪の呪詛師。かつては共に学んだ、私のともだち。
「お前、傑のこと恨んでる？」
私がびっくりして目をぱちぱちさせていると、悟がそんなことを聞いてきた。
「なんで？」
「なんでって……お前一族傑に殺されてんじゃん」
「お母様以外どうでもよかったし別にいいよ。それにお母様は安らかに死んだんでしょ。気にしてない」
私の肝は常人の百倍太いのである。悟もその事を思い出したらしい。彼ははあ、と溜息をついて「お前はそういう奴だったよ」と言った。
「ともあれ、それなら伊地知くんのせいじゃないよ。ごめんね傑が、怖かったねえ」
「Aさん……！」
ぶわわ、と目を潤ませる伊地知くん。とりあえずハンカチを渡しておいた。伊地知くん、そのうち胃に穴とか開けてきそうだ。反転術式で治せるかな。
「他の術士ならいざ知らず、悟が言うならガチで傑なんだろうね。どうすんの？」
「とりあえず学長に報告かな。A一緒に来てね」
「夜蛾先生びっくりするかな」
そうだね、と言った悟の表情は、少し固かった。私はたっかい位置にある悟の背中を、腕を伸ばしてぽんと叩いた。
親友を殺す決意を、きっと悟は固めようとしている。私はただ寄り添うことしか出来ないけれど。
そんな思いを感じ取ったのかどうかは果たして私には分からないが、悟は微かに笑って私の髪をやさしく撫でた。
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雛(プロフ) - ひゃぁぁぁぁぁぁぁあ！！！さいこう！！！すき！！！続きぃぃぃぃ！！！ (2021年9月25日 2時) (
レス) @page42 id: 6c5f13dd95 (このIDを非表示/違反報告)
シナト(プロフ) - 面白かったです！！もうストーリーが好きすぎます！！！ (2021年4月4日 0時) (レス) id: 8c8daaf9e0 (このIDを非表示/違反報告)
7-10(プロフ) - わぱー！！！あっもう、はぁーーーーーん！！！すきです！！！！！！！情緒が反復横跳び！！！！！！！！！！！！ (2021年3月3日 10時) (レス) id: ffef8138f8 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるさん(プロフ) - 63:927393さん» 続編です！！！ありがとうございます！！！！私もコメント励みになります好きです！！！ (2021年2月27日 14時) (レス) id: 96fc810d06 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるさん(プロフ) - 鈴さん» 喜んでいただけて何よりです！！！ありがとうございます！！ (2021年2月27日 14時) (レス) id: 96fc810d06 (このIDを非表示/違反報告)
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