オタクは友人を大切にする ページ33
「杠はねえ、手芸部で手先が器用でね。優しくて明るくて、ちょっとおちゃめないい子だよ」
「……！！……！？……なん、なんでだ！？」
「いやあなんとなく」
四割方原作知識から引っ張ってきたが、あとの六割は「見てりゃわかる」ってなもんだ。
千空を伴って私を教室に迎えに来る時に、杠をチラッチラ見ていたのを勿論私は把握している。多分千空も理解している。
「青春してんな大樹〜、今度紹介してあげるよ」
「ありがとう！！いや、それはそれとしてだ、ロケットに軽い荷物を乗せたいと千空が話していただろう、覚えてるか？」
「あーうん、覚えてる覚えてる。三号に積むやつね」
三号というのはロケット三号機のことである。前二台は無惨にも爆散している。
原作だと……記憶が朧だが、杠に何か作ってもらっていた気がする。
成程、そこの交渉に私が盛り込まれるわけか。上手くできてるぜ世界。
「OK、なんかしら作ってくれるようにお願いしてみる。希望ある？」
「ロケットだからなー、人型の何かを積んでみたいぞー！」
「あ〜、ロマンだねえ。軽くて人型なあ……ある程度の耐久性をって考えると……編みぐるみとかいいかもしれないね」
「細かいことは任せるぞ！」
大樹は快活に笑った。いつもながら元気の出る笑顔だ。
私と大樹は、そんなに短くない仲だ。君のことは、多分私が一番長く知っている。
明るくて、底抜けに優しくて、馬鹿みたいに真っ直ぐで、すごい良い奴。だから、幸せになって欲しいと思っている。私は大樹に歯を見せて笑いかけた。
「杠のこと、がんばれ大樹。応援してる」
「ああ！ありがとう桐！」
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ももこ - めっちゃおもしろかったです！文才過ぎてガチ小説読んでるみたいでした！ (11月9日 18時) (
レス) @page20 id: 1bc8f0fbc1 (このIDを非表示/違反報告)
癒し系猫(プロフ) - 名前変換は出来ないのでしょうか? (5月29日 21時) (レス) @page1 id: 0e8640f8c4 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるさん(プロフ) - あやめさん» ｵﾜﾜ〜〜〜〜ありがとうございます〜〜〜〜！！！！ (2020年12月12日 20時) (レス) id: 2cc2b8ed9f (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです！！これからどうなるのか楽しみです！！！更新楽しみに待ってます！！！ (2020年12月12日 16時) (レス) id: 2cb5bf810d (このIDを非表示/違反報告)
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