器用貧乏のオタク ページ13
「テメー、アストロラーベ作ってたやつだな」
「あら〜ご存知？最近の小学生ってのも馬鹿になんないね」
「ククク、テメーに言われたかねぇな。ま、テメーにはなんとか関わり持って手伝いさせようと思ってたとこだ。デカブツもなかなか役に立つじゃねえか」
「桐は頭がいいからなー！きっと千空も驚くぞ！」
いやまて私もこの実験に参加させようとしてたのかよ。
「何作んの？」
「ロケット」
「俺はこれから千空のお使いだ！行ってくるぞー！」
大樹はそう言ってとんでもねえ速度で走り去っていった。えええー！？！！？ほぼ初対面二人置いていくんか君ーーー！？！？？！？
まあしかし、ここで会話を続けてしまうのが私という生き物だ。どう考えてもここで無言はきつい。
「成程ロケット！滾るねえ、液体ロケット？固体ロケット？液体ロケットならタンク加圧式の方が構造が単純だからある程度作りやすいと思うけど、注入後すぐ発射しないといけなかったり、推進剤の腐食が怖かったりするから、その辺はピーキーだよね」
「お前本当に小二か？」
「戸籍上はきっちり七歳だよ、なれるもんなら今すぐ十八になって大学を受験したい」
日本飛び級制度作ってくれないかな。マジで非合理だよそのへんが。
「考えてんのは固体ロケット、最近のICBMなんか基本的に固体だからな。小型ロケットならこっちの方が合理的だ」
「成程ね〜。まあ確かに固体のほうが構造が単純だからある程度作りやすいよね。燃焼の制御が難しいとかそこらへんは……」
「ガキの工作なんだ、爆散しようが別に構いやしねぇよ」
「う〜んガキの工作の範疇は超えてるよね〜。さ、私は何を手伝う？」
「何が出来る？」
私が「なんでも」と答えると、彼は喉で笑って、私にモジュールとタンクを押し付けた。……組み立てろってか。
仕方がないので言われるままに私はそれらを受け取って、指示の通りに組み立て始めた。うーん、上手く行き過ぎてんなあ、私の人生。
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ももこ - めっちゃおもしろかったです！文才過ぎてガチ小説読んでるみたいでした！ (11月9日 18時) (
レス) @page20 id: 1bc8f0fbc1 (このIDを非表示/違反報告)
癒し系猫(プロフ) - 名前変換は出来ないのでしょうか? (5月29日 21時) (レス) @page1 id: 0e8640f8c4 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるさん(プロフ) - あやめさん» ｵﾜﾜ〜〜〜〜ありがとうございます〜〜〜〜！！！！ (2020年12月12日 20時) (レス) id: 2cc2b8ed9f (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです！！これからどうなるのか楽しみです！！！更新楽しみに待ってます！！！ (2020年12月12日 16時) (レス) id: 2cb5bf810d (このIDを非表示/違反報告)
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