小学生用の方眼ノートに絵を描くオタク ページ11
さてあの波乱の(そんなに波乱でもない)自己紹介から数ヶ月。時を経て二年生になったが、相も変わらず主人公二人とは同じクラスである。
大樹とはかなり仲良くなった。問題を当てられて分からなくて困ってる大樹に答えを教えてあげたり、給食の嫌いな献立を食べてもらったり(ゴーヤチャンプルだけは食べられない苦すぎる)、ドッジボールで白熱した試合を繰り広げたりした。今ではマブの域である。
一方千空の方とは殆どまだ関わりがない。席替えする度に近くに来るけど隣になったことは無い。隣はいつも大樹だ。先生にセットで覚えられているんだと思う。
あるいは私に大樹を任せておけばOKだと思われてるのか。体のいいお世話係か私は。
さて、そんな感じである。現在授業中、小二の授業なんて聞かんでも分かるので先生の話を総スルーしながら私は机の上で工作に励んでいた。
大樹に「何作ってるんだー？」と聞かれたので「アストロラーベ」と答えたが、多分何かわからないだろうなと思った。実際分かっていなさそうだった。しかし説明すると長くなるので、星を見る道具だとだけ説明しておいた。
「鯨吉さん、授業聞いてますか？この式の答えは」
「32です」
「……よろしい」
こんな具合なので先生たちもさぞかし手を焼いていることだろうと思う。許してくれ。小二の授業って本当、ノート取る価値もないくらいどうでもいいと思ってるから。
いや本当に二年生ならいいけど私中身が三十路だからね。今更筆算とかやってどうすんだって話。
銅板に定規を当てながらくっそ細かい線を入れたり、十二星座の記号を入れたり。こんなにめんどくさいことを古代の天文学者はやってたんだなあ。
それよりも六分儀の方が使いやすいし、今の時代方位磁石も地図もあるんだから正直に言うともういらないよなあってところはあるけど、まあ蒐集品目的なら見目にもいいし実用性も一応あるんだからいいよね。こう、ロマンがあるというかね。
まあこれは完全に私の暇潰しなので、実用性も何もあったもんじゃないけれども。
「そんな細かいものを作れるなんて、桐は器用だなー！」
「ありがとー。大樹次当たるんじゃないの？そこ162だよ」
「おお！助かる！」
「大木くん自分で解いて……」
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ももこ - めっちゃおもしろかったです！文才過ぎてガチ小説読んでるみたいでした！ (11月9日 18時) (
レス) @page20 id: 1bc8f0fbc1 (このIDを非表示/違反報告)
癒し系猫(プロフ) - 名前変換は出来ないのでしょうか? (5月29日 21時) (レス) @page1 id: 0e8640f8c4 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるさん(プロフ) - あやめさん» ｵﾜﾜ〜〜〜〜ありがとうございます〜〜〜〜！！！！ (2020年12月12日 20時) (レス) id: 2cc2b8ed9f (このIDを非表示/違反報告)
あやめ(プロフ) - めちゃくちゃ面白かったです！！これからどうなるのか楽しみです！！！更新楽しみに待ってます！！！ (2020年12月12日 16時) (レス) id: 2cb5bf810d (このIDを非表示/違反報告)
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