2話 ページ3
教室に入れば当然のように喧騒が渦巻いている。
僕らは二年生の教室だ。
「あら、お早う、順。今日は男性なのね」
「お早うマーガレット。今日も綺麗だね」
貴方の軟派は聞き飽きたわ、と頬杖つくのはマーガレット・ミッチェル。
僕の女友達だ。なかなかに可愛らしい女性である。
因みに三組織の垣根を軽く超えているのは突っ込まないで頂きたい。平和な世界なんだここは。
「よくって?そもそも女性がいつも綺麗にしているのは当たり前よ」
「うん、それは重々承知しているつもりなんだけど」
席に着きながらマーガレットのお説教を聞く。彼女のお説教は八割は照れ隠しだ。
可愛いなあ。微笑ましく思いつつそのお説教を受けていると、かかる影。
「あら、何かしらホーソーン。貴方もアタシのお説教を受けたいの?」
「いえ、断じて。それより、朝会った人には「お早うございます」が最優先とお母様に習わなかったので?マーガレット・ミッチェル」
「そっくりそのままお返しするわ、お早う」
「お早うございます」
丸眼鏡の青年はふっ、と笑う。この二人はどっちともツンデレ頑固なので手のつけようがなく面倒くさい。
普通にお早うくらい云おうよ。面白いけど。
「お早うホーソーン、毎日律儀にご苦労様だね」
「お早うございます、高見さん。…はて、何のことやら分かりませんが…」
「それより用が済んだなら何処かに行きなさいよ、アタシは順にお説教しなきゃいけないんだから」
「勘弁してよマーガレット、朝休みそれで潰れちゃうじゃないか」
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