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二十話 ページ22

卒業式の日。
といっても進級するだけなので言うほど豪華でもなんでもなく。

歌って終わる感じ。

しかし私は違う。
なんかブレザーのボタンを後輩たちに取られたりした。

ワイシャツのボタンも取られた。Tシャツ着てきててよかった。

君たちはそんなに私のボタンが好きなのか、そうか。

まあそんな経緯でブッチブチのブレザーを羽織った私の元に、駆け寄る影は。

「賢二郎!」

そう、幼馴染み。
少し息を切らして、私を見るや微笑んだ。

あ、くそ。今の狡い。

「卒業おめでとう」
「…うん、おめでと。お互いに」

賢二郎も例の如くブチブチだ。くそうモテ男め。
人のことは言えないわけだが。

「ボタン取られたんだね」
「そっちはワイシャツまで取られてるじゃん」

うん。寒いよ!

とはもちろん言わないが。
でもちょっと残念、第二ボタン予約しときゃ良かった。

そういやお兄ちゃんもブチブチだったなあ。

「賢二郎ネクタイ頂戴よ」

そうだまだネクタイがあった。

「ネクタイ?いいけど…」
「えへへ、やった。じゃあ賢二郎に私のリボンをあげよう」

するりとほどいて、はい、と渡す。
高校でもネクタイ使うって?賢二郎予備持ってるから大丈夫だよ。

私の手に渡ったネクタイ。

「そんなもんなんで欲しいの」
「んー、何でかな」

はぐらかして眩まして。
その態度が気に入らないのか、賢二郎は少し眉をしかめた。

と思うと腕を引かれて連れていかれる。デジャヴ。

人のいない校舎脇。

賢二郎は私の腕を掴んだまま私の目を見て。

「…澪佳、好きです」

心臓が跳ねる。体温が、心拍数が上がる。

「聞かせて、返事」

赤い顔。そう、お互いに。
言われちゃったからには仕方ない、と私は笑う。

「…私も、好きです」

予約した薬指はまだ有効だろうか。
なら出来れば、もう少し待って。

実った初恋とちょっと澄ましたお願いを、彼の腕の中で暖めて。

______
最後わけわかめ…( ˇωˇ )

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ぱるさん(プロフ) - 色城さん» そうなんですけどご都合主義で中学から一緒になっています。ご指摘ありがとうございます (2016年5月9日 8時) (レス) id: e13f4485fb (このIDを非表示/違反報告)
色城(プロフ) - 白布って中学違うところでしたよね? (2016年5月8日 22時) (レス) id: eb327b469a (このIDを非表示/違反報告)
あげ丸 - ヤバイ白布くんかわいいんですけど。しかし主人公ちゃんも、あのウシワカ殿の妹だからイイ感じのロリちゃんだったのでしょうな((キリッ 可愛さが素晴らしいですこれからも頑張ってください (2016年3月19日 18時) (レス) id: 78721561f0 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるさん(プロフ) - 幸村さん» 白布ちゃん可愛いでしょうそうでしょう、これからも可愛くしていくつもりです (2016年1月10日 22時) (レス) id: e13f4485fb (このIDを非表示/違反報告)
ぱるさん(プロフ) - yuri*さん» 夢主ちゃんにはデレッデレです白布くん。これからも砂糖を吐かさせて頂きます。お覚悟。 (2016年1月10日 22時) (レス) id: e13f4485fb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぱる | 作成日時:2015年8月10日 0時

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