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十八話 ページ20

やっと17巻買えて幸せです及川さんかっこよかったし白鳥沢可愛かったし言う事ないっすわ( ˇωˇ )
______

…スパイクの音。選手の声。シューズの擦れる音。
いつの間にか日常のものだったけれど、でも、なんだか今は少し違うような。

監督さんが部員の人を収集したので、私は少し胃が縮まるような感覚に陥った。
黒乃さんが隣で笑ってくれた。

「顔怖いヤツとかいるけど、大丈夫だからね」
「あ、それは大丈夫です。心配してないんで」

そう、問題は果たして私が耐えられるか、だ。
お兄ちゃんと賢二郎が目の前で喋って動いてバレーするなんて果たして耐えられるのか…!

取り敢えず資料と称して写真撮るまでに抑え込もう。

変な思考を巡らせていると、部員が整列し終わったらしい。

監督さんは話し出した。

「今日から新しいマネージャーが入ることになった。何人かは見たことがあるかもしれないが…」

そこで監督さんは話を切り、私に目線をやってきた。
私は笑顔でそれに応え、一歩前に出る。

「牛島澪佳、1年です。写真部から転部してきました。宜しくお願いします」

私史上最高に丁寧な挨拶。
小さく礼するのも忘れない。

礼儀がちゃんとしてないやつから社会では消えていく…って、そういえば私学生だったね。

「以上。仲良くしてやれよ。泉澄、色々と教えてやってくれ」
「ハイ」

ぞろぞろと部員が散っていく中、兄と賢二郎はこっちをガン見したまま動かない。
おいおい、練習しろよ、と思うけど私のせいなのでどっちもどっちというやつだろう。

いや、五十歩百歩か?どうでもいいか。

「ほら、賢二郎もお兄ちゃんも練習!私が見ててあげるから無理はしないでね」

お決まりのセリフを吐きつつ、立ち尽くす2人の肩をぺし、と叩く。
賢二郎と目が合って、私はにっと笑みを浮かべた。

「…当たり前だ」

お兄ちゃんは口元を緩ませてコートに戻った。
賢二郎は私の笑顔に少し狼狽えたのか肩を揺らす。

それから、

「…うん、見てて」

笑って、私の頭を撫でて、背を向けて。

私は固まった。
顔を手のひらで覆って、息を吐く。

「…狡い」

顔が暑い。多分赤い頬。

「…大丈夫?顔赤いよ」
「え、あ…体育館、暑いですから」
「そっか。じゃあドリンク作りに行くから、ついてきて」

火照った顔は暑いせいにして。

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ぱるさん(プロフ) - 色城さん» そうなんですけどご都合主義で中学から一緒になっています。ご指摘ありがとうございます (2016年5月9日 8時) (レス) id: e13f4485fb (このIDを非表示/違反報告)
色城(プロフ) - 白布って中学違うところでしたよね? (2016年5月8日 22時) (レス) id: eb327b469a (このIDを非表示/違反報告)
あげ丸 - ヤバイ白布くんかわいいんですけど。しかし主人公ちゃんも、あのウシワカ殿の妹だからイイ感じのロリちゃんだったのでしょうな((キリッ 可愛さが素晴らしいですこれからも頑張ってください (2016年3月19日 18時) (レス) id: 78721561f0 (このIDを非表示/違反報告)
ぱるさん(プロフ) - 幸村さん» 白布ちゃん可愛いでしょうそうでしょう、これからも可愛くしていくつもりです (2016年1月10日 22時) (レス) id: e13f4485fb (このIDを非表示/違反報告)
ぱるさん(プロフ) - yuri*さん» 夢主ちゃんにはデレッデレです白布くん。これからも砂糖を吐かさせて頂きます。お覚悟。 (2016年1月10日 22時) (レス) id: e13f4485fb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぱる | 作成日時:2015年8月10日 0時

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