体育祭の話 ページ16
「垂珠」
「はいはい？」
「ヒーロー科、行くぞ」
「はい？」
体育祭の話を聞き流してHRが終わると、心操は私の腕を引いて連れていった。
何処に、って？…ヒーロー科の教室に。
「嫌だって心操辞めて下され」
「なんだその口調」
「なんかヒーロー科行くの気不味いんですって」
「自業自得」
「ですよねえ」
どうやら腕を離してくれる気はないようだ。諦めよう。
…ああ…もうやだ…助けて叔父さん…
「着いた」
「着いてしまった…」
項垂れた。構わず心操は私の腕を引いていく。
何か人が言ってるけど私今それどころじゃなくて。
「…調子のってっと足元ゴッソリ掬っちゃうぞっつー、宣戦布告しに来たつもり」
「…はっ、私がぼーっとしてる間に何が」
覚醒するとそこは、選りに選って一年A組の教室前。
うわ、やっべ。
「しーんーそー、そろそろ離せってー」
「ん、用も済んだし…帰るか」
「ううん、私なんもしてねえけどなあ…」
「垂珠さん！」
「うん？…あー、お騒がせしましてごめんね出久くん。
…でもね、私も蹴落としに行くからご容赦は要らないぜ」
にひ、と笑ってやる。
すると出久くんを押し退けて人が出てきた。
…金髪に赤目の三白眼。顔はそれなりに整っている。こちらを睨まれたからか少しドキッとした。イケメンって罪。
「おい」
「ひゃ、ひゃい？」
「…垂珠とか言ったな。お前…なんで普通科なんか入ってんだ？
あんだけつええんなら、ヒーロー科でよかったろうが」
…えっ、なんで私喧嘩売られてんの？何このイケメンこわい。
心操の横でひええと震えると背中をさすられた。ありがとう心操…
「ご、ごめん垂珠さん…あれ多分かっちゃん史上最大のデレなんだ…」
「！？」
こっそりと耳打ちしてくる緑谷くんに目を剥く。
デレ！？これがデレ！？嘘だろイケメン。
「人を褒めるってことしない人だから…悪く思わないでね」
「え、う、うん…？」
私はとりあえずイケメンにへらりと笑いかけた。イケメンはそっぽを向いた。
その耳の端が少し赤いのを見つけてしまって、しまった、と思った。
いや、逆ハーとか望んでないぞ私。
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違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ネム - 口を突っ込んでしまって申し訳ありません。 とにかく、更新頑張ってください！！(*^ω^*) (2016年11月6日 21時) (
レス) id: 99e34672e3 (このIDを非表示/違反報告)
ネム - とっても面白くて続きが気になります！しかし、更新がストップしていることに関して、更新停止にされるのか作者様のペースで進めるのかといった話はしっかり伝えられた方がよろしいかと、、、 (2016年11月6日 21時) (レス) id: 99e34672e3 (このIDを非表示/違反報告)
ネコ - さいこうですううう！！！更新待ってます♪ (2016年8月29日 17時) (レス) id: 99e34672e3 (このIDを非表示/違反報告)
氷(プロフ) - 面白かったです！ 特に壊離とのやり取りで笑いました！更新頑張って下さい！ (2016年8月19日 0時) (レス) id: aa7547cf4e (このIDを非表示/違反報告)
ベリー - ぱるさんさん» 教えて頂きありがとうございます！これからも応援してます！頑張ってください(｀・ω´・)+ (2016年6月28日 18時) (携帯から) (レス) id: 493228a112 (このIDを非表示/違反報告)
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