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人畜無害 緑 ページ1
Side 晶哉
“なあ？晶哉ってサークル内に好きな子おんのー？笑”
酔って下衆た笑いを浮かべながら、尋ねてきた同級生をヘラりと笑って誤魔化す
…おらんよ。別に。
飲みの席も、下衆な質問も、
サークル飲み特有のゆるっゆるになった“ライン越え”の数々も
全部苦手な俺は今すぐ逃げ出したい気分。
あ、ボーカルの先輩とギターの先輩、ちゅーしとる。
ボーカルの先輩って、彼氏持ちやろ。
彼氏さんに動画撮って送り付けたろうか。
なーーんて思っても生ぬるい空気はただ過ぎていくだけ。
雰囲気に酔いきれないまま、内容の薄い会話で暇を潰すことしかできなかった
ふーっと長く息を吐いて、
周りを見渡すと俺と同じような顔して
つまらんそうにポテトを突っつく女の子。
なんやっけ、確か2回生の…
晶哉「あっちのテーブル行ってくるわ〜」
“やっぱ好きな子おるやろ！”
晶哉「そんなんちゃいますってー笑」
目の前に座ると怪訝そうな目が向けられた。
あー、めんどくさい質問してこなさそうな
こういう人畜無害な女の子が1番やって、ほんとに。
A「…酔うてないくせに、」
晶哉「そっちも酔ってないでしょ？」
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作者名：こひな | 作成日時：2023年11月6日 2時
