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Another-23 ページ26

先程まで閉まっていた扉の前でキセル片手に見覚えのある男が立っていた。

ここは阿伏兎さんが

"おじさん、現状わかってないから一応客として扱っとくよ?

面倒事は厄介だから大人しくしてくれよ?"

って言って準備してくれた部屋だよ?
周りの部屋には客なんて誰一人居なかったので、春雨や鬼兵隊の人達と絡みはもう無いなと思ってたんだけど。

どうして高杉さんがここにいるの?
何もないこの一角に彼が来る理由がわからん。


ま、まさか…!


頬がどんどん緩み、微笑ましいものを見る目に変わる。


あらあらあらあら。

まあまあまあまあ。

あの晋介様が迷子ですかぁ〜?

夜も遅いし、おねむでわかんなかったかなぁ?

お友だちは一緒じゃないのかなぁ?

残念だけど此処は貴方の部屋じゃ無いですよ?

うふふふふふふ。

晋介様ったら〜!

このうっかりさんっ!

ゴッ!

にこにこしながら眺めてたら頭に衝撃が走った。
現実に一気に引き戻された。

「痛ったぁ…。

叩くことは無いじゃないか。」

頭を抱えてその場にうずくまる。
瞬間移動したの?
君、入り口にいたよね?

高「何となく馬鹿にしてることが伝わってきたからなァ…つい手が出ちまった。」

頭を擦りながら呻く私に悪気の無さそうな晋介様…否、高杉晋介がキセルを持ち直した。

手を抜いて小突いてくれたのはわかるけど痛いものは痛いんだよ?

「か弱い淑女の部屋に無断で浸入して暴力振るうなんて紳士のすることかい?」

恨めしそうにジト目で見上げると口角を上げて煙を吐き出した。

煙たいから此方に煙を吹きかけないでほしいんだけど。
ねえ、態とだよね?

高「クク、拘束されてるのにも関わらず心中とか口ずさむ女がか弱い淑女か…」

「あの、痛いとこ突いてこないでくれます?」

羞恥心で死にそうなんだけど。
何?新手の拷問かい?

効果は抜群だよ!
急所に的中だよ!!!

私は咳払いをし、先程のことを無かったことにして備え付けられたベッドに腰を掛けてゆっくりと足を組む。

「それで?私に何か用かい?」

高「面の皮が厚い奴だな。」

うるせぇよ!
そっとしとけよ!!

本当に何しに来たの!?

高杉さん好きだけど今好きじゃない!

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ユウ(プロフ) - 更新まってます! (2021年10月25日 13時) (レス) @page37 id: d7bd017054 (このIDを非表示/違反報告)
yuuna1202(プロフ) - 呪術廻戦とのコラボが見たいです!! (2020年12月8日 16時) (レス) id: 1a3b3ba982 (このIDを非表示/違反報告)
甘栗(プロフ) - クレハさん» そんなことないですよ!恥ずかしながらうっかり見落としていたので助かりました。ありがとうございます! (2019年11月21日 21時) (レス) id: 8ba49da6fd (このIDを非表示/違反報告)
クレハ(プロフ) - 甘栗さん» 初コメントが指摘ですいません!しかし、気になったもので……無理せず頑張ってください。 (2019年11月21日 21時) (レス) id: a8882568e6 (このIDを非表示/違反報告)
甘栗(プロフ) - クレハさん» 変換ミスしてました!教えていただきありがとうございます。 (2019年11月21日 21時) (レス) id: 8ba49da6fd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘栗 | 作成日時:2019年8月1日 17時

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