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105話 ページ35

その後、気まずい空気が流れたが解散という形になった。高層楼閣から出た私は黒服の車に乗って喫茶店の側の街中まで送ってもらうことになった。久しぶりのポートマフィアの車の中で私は中也に確認をとる。

「こんな高価な服を貰って良いのかい?只でさえ御馳走になっているのに…」

中「気になさらないでください。寧ろ貰っていただけて嬉しいくらいです。」

これから仕事で忙しいというのに此方に気遣いまで見せる大人な対応や仕草が変にドキドキする。
動悸、心拍数の向上、発汗…
不整脈か?
近いうち森さんか与謝野先生…否、普通に病院に行こう。

そんなことを考えていると車が止まった。どうやら目的地に着いたようだ。
私が礼を言って車から降りようとすると中也に引き留められる。

中「今度、喫茶店の方にも伺わせて頂きますね。」

「嗚呼、楽しみにしてるよ。君の弟弟子達にも会って欲しい。中々見所があるんだ。」

未来と翔の事を思い出すと自然と口が綻びる。
するとまた中也は不満そうになった。
しかし今度は一瞬で元の顔に─否、挑戦的な表情に変わって

中「いつか───」

タイミング悪く突風が吹き荒れて中也の声は掻き消された。
聞き取れなかったと謝ると中也は何でもないですと笑って去っていった。
小さくなる車を見送ってから私は踵を返す。




この時はまだ、気がついていなかった。
中也が呼び出された仕事が私を─横浜を騒がす事件の発端であったことを。




食事会の数日後、喫茶店に治が来た。
どうやら事件について話があるそうだ。
私達は急遽喫茶店の営業をやめて裏の仕事仕様に変更する。

太「探偵社にこのようなものが送られてきたんだ。」

治が取り出したのは脅迫状。内容は

「"指示に従わねば探偵社は破滅するだろう"か。けったいな文章だね…」

書いてあるのはそれだけだが物騒な文言だ。
これだけなら悪戯の類いも考えられるが

太「此が届いてから探偵社に依頼した人が殺された。」

「!?」

遺体の写真を見せてもらったがどのようにして殺されたのかがわからない変死体だった。
乱歩さんは出張中らしく、帰り次第調査に向かえるように情報を集めて欲しいそうだ。
私は了承しその日は解散となった。

赤い満月が浮かぶ深夜、未来と翔を先に休ませ横浜中の映像を漁り続ける。
とある映像に見覚えのある男が映り私は息をするのも忘れて資料を机上から落とした。








 






「嘘だ…なんで…なんで貴方がここにいるのですか!…兄さん!!」

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甘栗(プロフ) - ウナさん» どんどん中也さんの活躍増やしていこうと思ってます!ドキドキしてもらえるように頑張ります! (2019年4月4日 19時) (レス) id: 8ba49da6fd (このIDを非表示/違反報告)
ウナ - うわあ、もうかっこよすぎです、中也!!やばいですよもう!凄いです! (2019年4月4日 18時) (レス) id: 0bc8f10023 (このIDを非表示/違反報告)
甘栗(プロフ) - チョコ味の白兎さん» 確かに口調が敦君みたいですね(笑)色々な関係が動く予定なので楽しみしててください! (2019年3月30日 20時) (レス) id: 8ba49da6fd (このIDを非表示/違反報告)
甘栗(プロフ) - 雪宮暦さん» カッコいい中也を目指してるのでそう言って貰えて嬉しいです! (2019年3月30日 20時) (レス) id: 8ba49da6fd (このIDを非表示/違反報告)
チョコ味の白兎 - 最後のセリフが敦くんっぽい!ここからの展開が楽しみ! (2019年3月30日 17時) (レス) id: 8cc010c4ca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘栗 | 作成日時:2019年2月28日 16時

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