82話 ページ11
敦「太宰さん！せめて報告書書いてから行きましょうよ！」
仕事が終わって探偵社に戻ると太宰さんは医務室に直行しようとする。
阻止しようとするが鏡花ちゃんは先に報告に向かってしまい一人で太宰さんを引き留めている状態だ。
太「私が出ている間に姉さんが起きてるかも知れないだろう？」
仕事に行くときはうだうだしていたのにお姉さんの時は元気ですね…苦笑いしていると医務室から話し声が聞こえてきた。
起きたみたいですね、と話しかけようとすると
太「姉さん！！」
すごい勢いで医務室の扉を開けて入っていった。
敦「光の速さってこういうこと言うんだろうなぁ…」
医務室に入ると与謝野さんに扉が壊れると怒られている太宰さんがいた。しかし太宰さんはお姉さんに夢中で上の空で謝っていた。
すると
「もう、扉は静かに閉めるって昔から言ってるでしょう？」
ベッドの上で笑いながら太宰さんをたしなめると太宰さんは与謝野さんに直角のお辞儀をして
太「ごめんなさい。」
与「っ！？」
敦「え、誰！？」
太「誰とは失礼だね敦くん。君の上司の太宰治だよ。」
いやいやいやいやいやいや！？
普段の様子とはあからさまに違うので僕も与謝野さんもその光景を呆然と見るしかない。
「ふふ。大人になってもしっかり謝れて偉いわね。」
お姉さんは太宰さんを手招きして側に呼び、頭を撫でた。
太宰さんはされるがままに…というかお姉さんの腰辺りに抱きついている。
敦「えええええ…」
幻覚か何かじゃないかと目を擦るが現実のようだ。
国「騒々しいぞ！お前ら！！太宰は報告をしろ！！」
後ろから国木田さんが怒鳴りながら入ってきて医務室はまた騒がしくなる。
太宰さんはえー後でで良いじゃんと言いながらお姉さんから離れようとしない。
国木田さんの血管が浮き出てきた。これは不味い、太宰さんを説得せねばと焦ると
「お仕事、途中で私の所に来たの？」
お姉さんのお腹に顔を埋めるようにして太宰さんは固まった。
「もう治の前から勝手にいなくなったりしないから。話したい事沢山あるの。だからお仕事、終わらせてこれる？」
お姉さんは太宰さんの顔をお姉さんの方に向けて優しく諭す。すると太宰さんは元気よく立ち上がって
太「約束だよ姉さん。私だって話したいことが山のようにあるんだから。さあ、国木田君！早く仕事を終わらせようじゃないか！」
国木田さんは驚きのあまり眼鏡を割ってしまった。
僕は苦笑しながら太宰さんの後を追いかけた。
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甘栗(プロフ) - ウナさん» どんどん中也さんの活躍増やしていこうと思ってます！ドキドキしてもらえるように頑張ります！ (2019年4月4日 19時) (
レス) id: 8ba49da6fd (このIDを非表示/違反報告)
ウナ - うわあ、もうかっこよすぎです、中也！！やばいですよもう！凄いです！ (2019年4月4日 18時) (レス) id: 0bc8f10023 (このIDを非表示/違反報告)
甘栗(プロフ) - チョコ味の白兎さん» 確かに口調が敦君みたいですね(笑)色々な関係が動く予定なので楽しみしててください！ (2019年3月30日 20時) (レス) id: 8ba49da6fd (このIDを非表示/違反報告)
甘栗(プロフ) - 雪宮暦さん» カッコいい中也を目指してるのでそう言って貰えて嬉しいです！ (2019年3月30日 20時) (レス) id: 8ba49da6fd (このIDを非表示/違反報告)
チョコ味の白兎 - 最後のセリフが敦くんっぽい！ここからの展開が楽しみ！ (2019年3月30日 17時) (レス) id: 8cc010c4ca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：甘栗 | 作成日時：2019年2月28日 16時
