検索窓
今日:21 hit、昨日:1 hit、合計:1,128 hit

メモNo.22(私とあらかわさん) ページ26

私はあらかわさんの本命にはなれない

『愛華?どうした?』
「え?何もないよ?」

今日はあらかわさんの大切な人と会う日、あらかわさんはいつもよりきっちりカッコいい服を着ている

「これが差か」
『何が?』

あらかわさんが私の顔を覗き込む

「何もないよ」

いつものように返して待っていると、前から綺麗なお姉さんが歩いて来た、あらかわさんはそのお姉さんに声をかけるとお姉さんは嬉しそうに笑う

「あのお姉さんが…」

あらかわさんのなんなんだろうか?
彼女?奥さん?

あらかわさんが私以外の女性と会っている所は見たことない

「あ、初めまして!」
「は、初めまして…」

都会の綺麗なお姉さんで私とは正反対のお姉さん

『俺の妹の愛華で、こっちが俺の奥さん』

そう言って私は軽く頭を下げるとお相手も丁寧にお辞儀をする

「△△くんの妹さんなんだ」

あらかわさんの下の名前初めて聞いた…
私が呼んだら嫌な思いさせちゃうかな…

ふと二人の手を見ると同じ指輪をしていて、二人とも左の薬指に指輪をしていた

本当に奥さんなんだ…傷つくな…

私があらかわさんに片思いをしている気分でなんだかこの場に居づらいし、私が居る方が邪魔なのでは?と思うほど楽しそうに二人だけで話している

「あらかわさん」
『ん?』

あらかわさんがこっちを向いてくれる

「私帰るね」
『え?』

今までは私のあらかわさんだと思っていた、いつも一緒に居てくれたからでも…今は…

「奥さんのあらかわさんだもんね…」

そう思うと寂しくて泣きそうなるのを我慢しないといけないけど、耐えきれなくて

「用事あったから帰るね!」

そう言ってあらかわさんに背を向けて走り出す、
溢れる涙と溢れそうな本音が

「私の旦那さんも彼氏さんもあらかわさんだと思ってたのに…本命になれると思ってたのに…」

私には本命さえ振り向いてくれなかった

「辛い…」

近くのベンチに座り込み溢れる涙と声を抑えながら静かに泣いた、少してから後ろから優しく抱きしめられ

『愛華?』

メモNo.23(私とあらかわさん)→←メモNo.21(私とあらかわさん)



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (1 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1人がお気に入り
設定タグ:赤月元愛 , メモ帳欄
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:P4lwL6FvcvmThfX | 作成日時:2022年2月18日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。