流れる風の行方は*ヨウ ページ8
どこの地方であれ、流れゆく朝の風はひんやりと染みわたり心地良い。
それなりに伸ばした髪が、風の吹きつける方角ヘ揺蕩うように揺れていく。ふわふわと、肩に当たる感触が肌に優しく柔らかい。風の流れに誘われるようにゆっくりと視線を動かすと、そこには広がった波が音を立てて押しては返していく。アローラに来るまでは、海はどこにでもある自然とばかりに思っていた。
けれど、今は違う。アローラに住んでいる人々とポケモン達が手を取り合って支え合って生きることを決めたからだった。当たり前に自然を身近に感じられるのは、ポケモン達がいてこそだとヨウ君に教えられた。感謝をすることの大切さも。
「天気が良くて良かったなぁ」
「確かに、ここんとこずっと晴れてるのに雨降ってたからなぁ」
「その時は焦ったよ。私、傘持って来るの忘れちゃったから」
私の話を聞いて、微かに吹き出す声が聞こえたのを見逃さなかった。何らかの想像に結びついたのではないか、と察知する。
「さっき、妙なこと考えてたでしょ」
「ごめん、慌てる姿の(名前)を見たのが久しぶりで…」
「相変わらず陽気なんだから」
しゅんと眉を下げ、謝罪するヨウ君を見ていたら強く叱れなくなってしまった。元気で人当たりが良く、お調子者の彼だけど、同時に私の気持ちに真剣に向き合ったり無茶をする程芯の強い一面があるということも知っている。
そんな様々な表情を見せてくれるヨウ君が大好きだから、手を取って甘えてしまうのだ。
「そう言えば、(名前)はいつぐらいまでアローラにいるの？」
日常に触れる話題が真剣なものヘと変わることを感じて、私はそれに向き合うことにする。
「一週間後にはジョウトに帰るよ。だから、その日までヨウとアローラの思い出をたくさん埋めたいんだ」
「それで、海浜公園に行きたがってたのか」
「うん、大当たりだよ。こうして、広い海を長く見渡せる」
お互いの砂を踏みしめる音が耳に入る度に、海が流れゆくのが分かる。眩しい太陽が海の水面を照らし出し、キラキラ光っているだけで幻想的に落とし込んでいる。
少しおどけてくるりと、回ってみると目の前の彼は頬を緩ませ微笑んでくれた。帰る日にちを告げた時には、表情が曇っていたが、今の私の姿を見て少し元気になったように見える。そんな私達の背中を押すように、風が優しくそよがせていた。
「わぁ、何だか涼しくなりそうだよ」
「そのうち、風が故郷まで届くと良いな」
友情以上の波動の形��*ルカリオ→←リラックスタイム*キョウヘイ
- 金 運: ★☆☆☆☆
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あずきいろ
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月城小春(プロフ) - これからも、応援よろしくお願いします。 (2023年1月15日 9時) (
レス) id: 1aa0ff1246 (このIDを非表示/違反報告)
月城小春(プロフ) - この場から、お知らせ致します。私、八雲御影はログインして月城小春に改名しました。私の作品を楽しみにして下さった方へ占ツクの機能の知識が至らぬことで迷惑をかけてしまうかもしれませんが、それでも楽しめる作品を作る気持ちはあります。 (2023年1月15日 9時) (レス) id: 1aa0ff1246 (このIDを非表示/違反報告)
絢 - ゲームでインターネット使って交換してたら色違いのディアンシーが2体来て...一体持て余してずっとボックスだわ...ほんとどうしよ。 (2022年8月23日 3時) (レス) id: 2f872b552c (このIDを非表示/違反報告)
八雲御影 - 絢さん» 読了ありがとうございます！ゲームでもアニメでもルカリオカッコ良くて惚れますよね！「くわんぬ！」の鳴き声が可愛くて印象に残ってます（笑） (2022年8月15日 9時) (レス) id: 1aa0ff1246 (このIDを非表示/違反報告)
絢 - ルカリオ...好き。私のパーティにもいる。すでにレベル100だけど。映画のルカリオもかっこよかったし... (2022年8月15日 8時) (レス) id: 2f872b552c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月城小春 | 作成日時：2022年3月21日 14時
