第73話:病室 ページ42
ノックをして、扉を開く。
扉はガラガラと音を立てて開き、その音に若干ビクビクとしながら中をのぞいた。
目があったのは緑谷くんだ。
「あ、え、Aさん！」
『……こんにちは』
「どうしたの？！」
『……怪我をしたと聞いたので、お見舞いに。……大丈夫？』
「大丈夫か、と言われるとなんとも答えづらいな……まぁ、生死に関わるよな怪我はなかったぞ」
「俺もなかった」
「僕も無いよ……松葉杖だけど(笑)」
そう言われて少しホッとする。
3人とも全身ボロボロだ。けれどこの世界には“治癒” に特化した個性もある。
少々不安ではあるが、みんな元気な様子でホッと胸をなでおろした。
その時「あ」と緑谷くんが声を漏らす。
驚いて緑谷くんを見るとパチリと視線が合う。
そのまま少しの間視線を合わせていたが、その意味がわからなくて首を傾げると緑谷くんは視線を彷徨わせた。
それからとても小さな声でよし、と呟いて、飯田くんの寝台に腰掛ける。
その姿を見て何か話しがあるのだろうと思い、そちらに近寄ると轟くんが近くにあった椅子をトントンと叩き座るように示す。
促されるまま、椅子に腰掛け、緑谷くんの方を見た。
「……あのね、Aさん。１つ確認していいかな？」
『？』
「ステイン、って人知ってる？」
『すていん？さん？ですか？』
「うん」
『ごめんなさい、分からないです……』
ステインさんて誰よ？
そんな外国人の知り合いはいません。
……とは言えないので、とりあえず分からないことだけを伝える。
それを聞いて緑谷くんは、また何かを考えるように俯く。
『もしかして、自分の知り合いの人なんですか？』
「……いや、その人がAさんを知っていたから……聞いてみたんだけど……うーん……」
「……顔に包帯をぐるぐる巻いたやつだ。赤いボロボロのマフラーを巻いていて、髪は少し長めでボサボサしてたぞ」
轟くんが助け舟を出すかのように外見の特徴を教えてくれた。
お頭のところにいた人なのかもしれないし、敵連合にいた人なのかもしれない。
覚えていないだけの可能性はあるが、記憶にない。
『……？ちょっと分からないです』
「……Aさんの情報漏れが起きてるのかな？」
「え」
「！」
『！』
「それは……その、大丈夫なのか？！」
.
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小崎相良(プロフ) - 変更の予定はないです。すみません(＞＜)こんな長い作品を読んでいただきありがとうございます。完結している作品ですので、最後まで見守って頂けたら幸いです！ (2021年8月6日 22時) (
レス) id: 4379f20890 (このIDを非表示/違反報告)
小崎相良(プロフ) - 来世は天海くんと最原くんのかれぴになりたいさん» コメントありがとうございます。特にこだわりはないですけど、初めての作品ですしこのまま残しておきたいなって思っています！“増やす”というのはヒロアカに出てくる傑物学園の真堂揺くんの“揺らす”から派生させて考えたものですので、 続→ (2021年8月6日 22時) (レス) id: 4379f20890 (このIDを非表示/違反報告)
来世は天海くんと最原くんのかれぴになりたい - あと増幅とか（なんか上から目線ですみませんでした） (2021年8月5日 21時) (レス) id: 06f475297c (このIDを非表示/違反報告)
来世は天海くんと最原くんのかれぴになりたい - 個性の名前増やすってちょっとアレだから増加じゃダメなんですか？ (2021年8月5日 21時) (レス) id: 06f475297c (このIDを非表示/違反報告)
小崎相良(プロフ) - 星が赤色に！閲覧本当にありがとうございます！ (2019年8月4日 0時) (レス) id: e7650e4ec8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小崎相良 | 作成日時：2019年2月2日 17時
