第31話:ボールペン ページ35
ボールペンを受け取り見つめる。なんて事の無いどこにでもありそうなボールペン。
唇を落とし、これを増やす、増やす……いくつに?とりあえず3本くらい?
『……(ボールペンを3本に)』
「わぁ!本当に増えた!この増えたボールペンは使えるの?」
無言で筆談に使っていたノートを差し出す。
「おお!書けるね!消すことはできるの?」
『……【消すのはできません。増やすだけです】」
「じゃあ食べ物を出すことは?」
『……【できます。出したものは食べることもできます】』
それから個性について語った(書いた?)。
生命以外のものを増やすことができること。
物体に拘らず、生命のないものであれば全てが対象となること。ただし、無から創造することはできないし、転んだ拍子に触れたからといって『個性』は発動しないこと。発動の原動力は水分だということ。
校長先生は話を真剣に聞き何かを考えている様子だった。
「あのさ、君の力は質量ごと、同じものを作り出して増やせるんだよね?そしたら、個性も増やせるのかい?」
きた。
この質問に正直に答えるべきなのか、否か。
……ここはヒーローの為の施設で、その校長先生なら大丈夫なのだろうか。けれど味方でいてくれる保証はない。先程まで自分はは敵の手の内にいた存在だったのだ。
正直言って怖い。怖いけれど話すしかない……嘘はつけない。
『……【できます】』
「できるのかい⁉因みに、条件とかはあるのかい?」
『……………【相手の個性について把握してからの発動です。個性内容を知らなければ役立てませんし、発動できません】』
「発動はどれくらい続くの?」
『……【短いと一撃分、長くても1時間程度です】』
「それは体調次第ってことかい?」
『……【心理状態です。思いが強いと長く発動します】』
「ねぇ、玉川さん?この子の事で塚内警部と話がしたいんだけどいいかい?」
「わかりました」
「Aさん、ここで待ってて!」
そう言って、警官と校長先生は部屋を出て行った。
………なんだろう?
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小崎相良(プロフ) - 評価150票!皆様、ありがとうございます!嬉しさでにやにやしております(笑) (2019年7月12日 19時) (レス) id: be5de34a4a (このIDを非表示/違反報告)
小崎相良(プロフ) - 瀷さん» コメントありがとうございます!頑張ります(´∀`*) (2019年6月1日 20時) (レス) id: fd7aceb583 (このIDを非表示/違反報告)
瀷 - 弔推しなんですけど、初登場が可愛いw頑張ってください! (2019年6月1日 19時) (レス) id: 3960a531d7 (このIDを非表示/違反報告)
小崎相良(プロフ) - 充希さん» ありがとうございます!どの場面でしたか?訂正したいので、教えて頂けると嬉しいです (2019年3月13日 23時) (レス) id: 4835e70326 (このIDを非表示/違反報告)
充希 - オールマイトの一人称は僕ではなく、私です! (2019年3月9日 13時) (レス) id: 1c94acc086 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:小崎相良 | 作成日時:2018年9月30日 14時