嫌な予兆と松田さんの陰3《松田編》 ページ12
午前の授業が終わったため、わたしは資料室に来ていた。朝からあんなに走り込ませられるなんて、警察も大変だよね。
よくある横開きのドアをガラッと開けて、入口から1番遠い席に着いた。
学校内に存在するこの資料室には、たいした情報はない。
というのも、ここの学生は一応部外者扱いだからだ。
だから載っているのは大事な部分を隠した情報。つまり、犯人や被害者の情報はなく、載っているのは凶器や当時の状況、被害人数くらいのもの。
今回のように未解決事件となれば、尚更。
でも問題ない。今わたしが知りたいのは当時の状況や凶器だけだからね。主犯組織の情報は煌月が持ってきてくれていた。
あの子優秀すぎない？後でいい子いい子 (なでなで) したいね！！しよ。とか決心していると誰かが入ってきた。ゼロだ。ゼロはわたしに敬礼をしてから席に着いた。
「！！あった……これか……プロボクサー松田丈太郎を殺人容疑で逮捕……」
ゼロの独り言が嫌でも耳に入ってくる。耳が良すぎるのも考えものね。意味深に呟かれたらめっちゃ気になるわ。
その時、もう1人資料室に入って来た。足音的にヒロかな、とパソコンから顔を上げずに判断する。
「あぁ、その事件、当時は大騒ぎだったらしいよ」
「ヒロ！」
「こんな所で何をやってるのかと思ったら、松田の父親の事を調べてたのか……」
「あぁ、彼があんなに警察を嫌う理由が知りたくてね。
でも、まさか父親が過去に逮捕されていたとは……」
そう言うゼロに、ヒロが萩原さんから聞いたらしい話をする。
結論から言えば、松田さんのお父さんは誤認逮捕されたらしい。
プロボクサー松田丈太郎が、小競り合いをする男2人を目撃したけれど、タイトル戦を控えていたからスルー。そしてその翌日、男2人の内1人が死体となって発見された。
警察は、目撃情報と被害者と因縁があり殴殺されていたという理由で松田丈太郎を逮捕。
後に真犯人が逮捕されるもタイトル戦は流れ、そこからは何をやってもうまく行かず、ボクシングを辞め人が変わったように酒に溺れたという。
あぁ、だから目撃情報の授業の時ツンツンしてたのね。
「なるほど、それで彼は警察を恨んでいるのか。でもなんでそんな彼が警察官になりたがってるんだ？」
「さぁ……萩原もそこが謎なんだよって首を傾げてたよ」
そうしてゼロは「先に行く」と告げ次の教室へ向かった。ヒロは残って何かを必死で調べている。怖いくらい真剣に。
閑話:ジュース吹き出しかけた→←嫌な予兆と松田さんの陰2《松田編》
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紅猫 - 平手に目潰しタコ殴りｲｲｲ!!!が好きすぎて……wwほんっと面白いですね！ (2020年10月22日 23時) (
レス) id: be796dbe9a (このIDを非表示/違反報告)
架印��(プロフ) - 縁談の話、まさかとは思ってたけど、そうきたか（初代怪盗KIDに応援要請したのか）と思った。今後の展開も楽しみに待ってます！ (2020年10月6日 1時) (レス) id: cb6e7377c2 (このIDを非表示/違反報告)
紅猫 - まぁた主人公は新しい噂の正体に…w今度は学校の怪談ですかw あ、更新お疲れ様です。応援しています (2020年9月20日 21時) (レス) id: be796dbe9a (このIDを非表示/違反報告)
あいな(プロフ) - 本日、松田編を追加しました！ (2020年9月20日 19時) (レス) id: c3b1b53702 (このIDを非表示/違反報告)
あいな(プロフ) - 彩さん» 応援ありがとうございます！これからも頑張っていきます！ (2020年9月20日 19時) (レス) id: c3b1b53702 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいな | 作成日時：2020年9月8日 1時
