たぶん満塁ホームラン2 ページ47
その後伝えられた派遣先はイタリアだった。そこまでは良い。
出発日が明日とか聞いてねぇです。ちなみに教えてもらったのは昨日、つまり
さては逃げないように出発日だけはギリギリに教えたな？そんな心配必要ないのに。
わたしは悪党の必需品である『高飛びセット』があるから慌てる必要はなかったけれど、普通の善良な警察官だったらきっと用意が大変だったわ。
これはキレても良い気がした。いやキレなかったけれど。ﾎﾝﾄﾆﾎﾝﾄﾀﾞﾖ。
「はぁ……」
…………ため息一つで空気が凍るのはノーカウントで。隣の煌月君以外冷や汗浮かべてるのは気のせいです。
というかステルスを教え始めた時辺りから、わたしを見る煌月の目が光り輝いてるのがすんごい気になる。というかどうやったら目からキラキラビームが出るのかしら。
なんて思いつつ、体を煌月の方に向ける。わたしがいない間、一人でステルスの練習をしてもらわなければならないのだ。
それを今から言おうとしたんだけれど……。
「どうしたんすか？」
そんなキラキラした目で見られたら言い辛い……！！あ、あれ！？尻尾が見えるわ！！どうしてそんなにブンブンと尻尾を振ってるの！？
……げふん！そんな事に気を取られちゃダメね、危ないところだったわ。
「明日からしばらく自主練しとけ」
「えっ……」
…………目がおかしくなったのかもしれない。犬耳が垂れ下がるように見えた。そしてジクジクと蝕むような罪悪感……！！くっ！！わたしにこんなダメージを与えるなんて……！！
罪悪感で締め付けられ始めた胸を無視して、取り繕うように言葉を続ける。
「……明日から出張なンだよ」
「そ、そんな……！……お、俺も連れてってください！！」
煌月は顔を真っ青にさせて少し震えている。そ、そんな顔しないでぇ！！胃、胃がぁ……！！胃が…………死ぬっ☆……ダメだ頭の中で星付けてもちっとも胃痛治んない……ぎゃふん
でも連れて行けないからなぁ……。
煌月もそれを分かっているのか「ダメですよね……」とシュンと肩を落とした後、不意に携帯を取り出した。
「なら連絡先ください」
なんてちょっといじけた様な表情で言われたからもう即OKした。前から連絡先は教えてって言われてもはぐらかしてたんだけれど、この状況ではもう断れない。
飛行機の中で、これが狙いだったと気付くのはまた別のお話。
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あいな(プロフ) - 彩さん» 嬉しいですぅ！！ありがとうございます！！ (2020年9月4日 11時) (
レス) id: ae58e04968 (このIDを非表示/違反報告)
あいな(プロフ) - ゆきなさん» ありがとうございます！！次の第4話から松田さんが出てきます！ (2020年9月4日 11時) (レス) id: ae58e04968 (このIDを非表示/違反報告)
彩 - 初めまして！このシリーズ大好きです(o^^o)更新楽しみにしてます！ (2020年8月31日 19時) (レス) id: bdfba8aa51 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - これからも無理せずに頑張ってください。楽しみにしてます！(推し(松田さん)達がはやく出てきて助かって欲しいですね！) (2020年7月31日 14時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいな | 作成日時：2020年7月13日 3時
