空振り三振悪党業《二振目》2 ページ40
一般道路なのに、バビュン！！と音がなりそうなくらいのスピードで駆け抜けて行ったトラックに目を付けた。
トラックが目の前を通り過ぎる時に運転席を見たんだけれど、ダッシュボードの上にスト◯ロが何本も転がってた。超アウトじゃんあの車。
重量違反に速度違反に飲酒運転って役満すぎて逆に怖いわ！！追っかけて欲しいの！？よぅし追っかけよう！！
そう判断してエリーさんを抱っこし、人とぶつかる心配のない屋上に登りトラックを追う。
トラックのスピードが速く追いつくのにしばらくかかったけれど、なんとか並走することができた。
わたしはあのトラックにぶつかる気でいるから、念のため途中でエリーさんは地面に下ろした。巻き込んじゃダメだからね。
そのまま並走しながらいつ突っ込んでやろうかと考えていたら、そのトラックのしばらく前に信号が見えた。
トラック側の信号は赤で、もうすでに横断歩道を渡ってる人がいる。色黒な子だ。色黒な子がトラックに気付かずに横断歩道を渡っている。
あのトラックの速度的にあの色黒少年は確実にトラックに轢かれる。
「(さてはあの子も耐久実験をするつもりなの？)」
「(でもそのトラックに轢かれるのは譲れないわ！)」
自分の体の耐久性を知るのに、あんな好条件なトラックはそんなに無いと思う。主に重量がかなりオーバーしてる点とあの法定速度ガン無視のスピードが最高だ。
バサッと屋上から飛び降り、人と人との間を縫って横断歩道に突っ込み、色黒少年を押し除ける――
――ガゴンッ！！！！グシュッ！！
さすがに勢いを殺しきれずに身体が宙を舞ったけれど怪我はなし！！着地も完璧！！とか心の中でドヤ顔をしながら色黒少年の様子を見た。
色黒少年がかぶってる帽子のせいでよく分からないけれどかなり驚いてるようで、その様子が可笑しくて少し口角が上がる。
あ、そういえば横取りとか申し訳ないことしちゃった、今度この借りは返すしかないわね！！
なんて1人でうんうんと納得していると、色黒少年が掠れた声で何か言っている。集中してよく聞いてみる。
「……血、血が……！！」
……え？ってああぁぁぁぁぁぁああ！！？！？服が真っ赤！！
もしかして怪我とかで血が足りなくなった時用に懐に忍ばせてた(わたしの血入り)輸血袋が破れた！？！？グシュッって音はこれが破れた音だったのね！？
………あーぁこんなことになるなら入れなきゃ良かった…………とほほ………
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あいな(プロフ) - 彩さん» 嬉しいですぅ！！ありがとうございます！！ (2020年9月4日 11時) (
レス) id: ae58e04968 (このIDを非表示/違反報告)
あいな(プロフ) - ゆきなさん» ありがとうございます！！次の第4話から松田さんが出てきます！ (2020年9月4日 11時) (レス) id: ae58e04968 (このIDを非表示/違反報告)
彩 - 初めまして！このシリーズ大好きです(o^^o)更新楽しみにしてます！ (2020年8月31日 19時) (レス) id: bdfba8aa51 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - これからも無理せずに頑張ってください。楽しみにしてます！(推し(松田さん)達がはやく出てきて助かって欲しいですね！) (2020年7月31日 14時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいな | 作成日時：2020年7月13日 3時
