新星ツートップ3 ページ30
この部屋の至る所に霜が降り始めても良さげな雰囲気が漂う中、倉敷さんは言葉を続ける。
「見た目が違うってだけで騒ぐな。くだらねェ。
――――人間なンざ皮を剥いじまえばみンな一緒だろォが。」
思わず目を見開いた。今までそんな言葉言われたことはなかった。……この上なく物騒だが。
俺の事情を知った奴はだいたい慰めか同情めいた言葉かを吐く奴ばっかだった。
でも倉敷さんは――
「また言われたら俺に言え。そいつの皮を剥いでやらァ」
――ハクさんは紛れもない事実を口にした。不変の事実。この上なく物騒だが。
まさかそのことがこんなにも嬉しいこととは思ってなかった。いやハクさんだからか？
ハクさんはお人好しだけど飾らない人だ。
相手が初対面だろうが、上司だろうが思ったことは事実に基づいて真っ直ぐ伝えるか本心をそのままぶつける。
だからハクさんは嘘をつかないしお世辞も言ったりしない。
言うのはただ嘘偽りのない言葉。
だからハクさんが本気でそう思ってくれてることは疑いようのない事実で。
「ありがとうございます……！！」
俺は勢いよく立ち上がりそのまま頭を下げた。もう周りの目なんてどうでも良かった。
初めて俺を認めてくれる人が現れた。その事実がどうしようもなく嬉しい。
「……だがまァ目立つのは確かだな。明日の朝、ステルスを教えてやる。遅刻すンじゃねェぞ。」
ハクさんはそう言いながら、頭を下げ続ける俺の頭を撫でる。めっちゃゴッドハンドだこの人……。
尚更頭を上げたくなくなって下げ続けていると、ハクさんは俺の頭を撫でながら振り返ったようだ。
「あと課長さんよォ。監督の義務を怠ンなください。」
そう言ってハクさんは俺を撫でるのを辞めたから、頭を上げると例の先輩は顔を真っ白にさせて震えていた。
それから数時間後、俺よりも先に書類仕事を終わらせたハクさんは荷物を片付け始めた。
「どっか行くんすか？」
「仕事だ仕事。作業班を教育しに行ってくる。」
作業班とはゼロの直属部隊で、追尾や張り込み、協力者獲得の技術に加え、盗聴、写真撮影、ピッキングを得意とする。
そんな部隊を作るにはもちろん優れた教育者が必要で、それをハクさんが担ってらっしゃるのか。さすがハクさんだ。
ハクさんはゼロの一員として情報を管理し、参事官として協力者の運営もしている。やっぱりすごい人だ。
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あいな(プロフ) - 彩さん» 嬉しいですぅ！！ありがとうございます！！ (2020年9月4日 11時) (
レス) id: ae58e04968 (このIDを非表示/違反報告)
あいな(プロフ) - ゆきなさん» ありがとうございます！！次の第4話から松田さんが出てきます！ (2020年9月4日 11時) (レス) id: ae58e04968 (このIDを非表示/違反報告)
彩 - 初めまして！このシリーズ大好きです(o^^o)更新楽しみにしてます！ (2020年8月31日 19時) (レス) id: bdfba8aa51 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - これからも無理せずに頑張ってください。楽しみにしてます！(推し(松田さん)達がはやく出てきて助かって欲しいですね！) (2020年7月31日 14時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あいな | 作成日時：2020年7月13日 3時
