毒が巡り合う3 ページ18
なんて自分の表情筋を褒め称えている内に、わたしとジンを乗せた車はどんどん廃マンションから離れていて、気付けば激しい動悸や息切れ、冷や汗は完全に止まってた。
………やっぱあの廃マンションになんかあるんじゃあ………
もう何にも考えない！！怖い！！やだ！！
心の中でだけ発狂しながら窓から流れている景色を見る。外は真っ暗だけど、目を凝らすまでもなく見える。ほんと夜型のわたし得な目だわ。
「………まだ姿を隠したままたぁ、随分警戒心が強ぇんだなぁ？」
「まぁね。表の顔が割と知られてるから安易に顔を出す訳にもいかないんだよ。
ま、正式に組織の一員になったらちゃんと挨拶くらいはするさ。」
そう言うとジンは鼻で笑ってから、わたしに向けていた視線を再び前に戻した。
それっぽいことを言って誤魔化せた？？のか？？てか言われるまで自分が気配消したままなの忘れてたわ。すっかり記憶の彼方に飛んでたわ。
てか命乞いは聞いてくれたのかな！？わたしのこと始末しないでちゃんと組織の一員にしてねって通じた！！？まだ始末されるのはごめんなんでね！！
――――――――――
「降りろ」
「……なぁに？やっと着いたの？」
「さっさとしろ」
ジンに気配のことを聞かれてから何時間か経った頃、ジンの車が急に止まった。
つかほんとにカノーチェのお口は生意気なことしか言わんな！？いやまぁ最初の方はこの口調を意識してたんだけどさ、ボスにもこの口調で話しそうで怖い……！！あ、胃が、胃がぁ………！！
とか考えてても態度には出ない。これも協力者が演技を教えてくれたお陰だと思う。めっちゃからかわれたけどね！！お陰でメンタル的にも強くなれた気がするよね！！
着いた先は組織のアジト。
かなり大きくて、このアジトの土地代だけで恐ろしい金額になるのは想像に易い。それに技術も最先端のものばかりだ。といっても立華ちゃんには及ばないけど。
とか思いつつジンの後に続いて、わたしもアジトの中に入「うぇっ」………あっぶな！！ぶっ倒れるとこだったわ！！てかくっさ！！アルコール臭半端ないってここ！！
入ろうと決意したが思わず息をとめた。
臭い！！めっちゃアルコール臭い！！いや消毒液かよ！！てかわたし消毒液でも匂い嗅いだだけで意識が遠退くんだって！！今思えばアルコールだめなのに潜入とかダメじゃん！！
わたしのバカ！！アホ！！間抜け！！正解！！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 73人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あいな(プロフ) - 彩さん» 嬉しいですぅ！！ありがとうございます！！ (2020年9月4日 11時) (
レス) id: ae58e04968 (このIDを非表示/違反報告)
あいな(プロフ) - ゆきなさん» ありがとうございます！！次の第4話から松田さんが出てきます！ (2020年9月4日 11時) (レス) id: ae58e04968 (このIDを非表示/違反報告)
彩 - 初めまして！このシリーズ大好きです(o^^o)更新楽しみにしてます！ (2020年8月31日 19時) (レス) id: bdfba8aa51 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきな(プロフ) - これからも無理せずに頑張ってください。楽しみにしてます！(推し(松田さん)達がはやく出てきて助かって欲しいですね！) (2020年7月31日 14時) (レス) id: e7791cc44f (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あいな | 作成日時：2020年7月13日 3時
