大悪党と駆け引きを【名探偵コナン】【救済】

束の間の休息 ページ40

「おじさんこのマグロください！」


「お！おつかいかな？偉いねぇ！どの部位かな？」


「あ、一本丸ごとです！」


「」



言葉を失ったおじさんを置いてスタスタと帰る。側から見たら中学生がマグロ一本買って帰るんだもんね。驚かせて悪いとは思ってるよほんとほんと()




「エリーさんただいまー！マグロ買ってきたよ！」



『にゃあ！！にゃあにゃあ！(マグロ！？私の分もあるの！？)』



「もちろんよ！エリーさんのために買ってきたって言っても過言じゃないわ！」




手をバシャバシャと洗って腕まくりをする。マグロの皮と臓器を取り除いて、普通の赤身の部分を骨ごとすり潰す。怪力のおかげでめっちゃ楽。

あとは生卵とみじん切りにしたレンコンを入れてこねる。




「あとは焼くだけっと……よし、完成が楽しみだね！」



『んにゃあ！』




完成したマグロハンバーグと、残った部分を刺身にしてエリーさんにあげる。大トロももちろんエリーさんの分に入れてある。

わたしも余った分を切って朝ごはんにする。そうだこれ朝ご飯じゃん、朝からマグロ食べるとか初めてだわ。




「はい、どうぞ」



『んみゅう！(いただきます！)』




ちゃんと「いただきます」をしてから食べる美猫エリーさん。


すごく上品に食べてるけどいつも以上に口がむぐむぐしてるからこれは夢中に食べてるな？気に入ってもらえたみたいで良かった良かった！



わたし用に切った刺身を平らげて時間を確認するともう朝の7時だった。



まだ1時間あるな……でも早めに行っといた方が良いかな？時間を指定されるとどうしても焦っちゃうんだよね。



心の中でそう溢しながらシキになる。


もう5分もあれば着替えられるようになったなぁ〜……何気にシキの時間が一番長いかもしんないね。


……わたし元々シキだったりする？なんて軽くゲシュタルト崩壊しながらエリーさんを一撫でする。エリーさんがふわふわだからなんでもいいや！！(？)




「いってきます、エリーさん！」



『にゃあん(気を付けてね)』




ノーパソと水筒とペンケースだけ詰め込んだ茶色の通勤カバンを持って玄関から出て、周囲に人がいないのを確認してから飛び降りる！




「フリーフォォォォォル！！！！」




朝から富◯急もびっくりなフリーフォール(安全バーもフリー)をかましながら空を切り、地面に降りる。衝撃を分散させるため膝と手をついて着地する。




おっと危ない危ない、カツラが飛んでくところだった。

束の間の休息2→←下準備

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す