大悪党と駆け引きを【名探偵コナン】【救済】

Hogan’s Alley2 ページ3

「もう着いたの！？立華ちゃんありがとうね！」



『いえ！お役に立てたようで何よりです！』




立華ちゃんがこんなにもいい子……



目の前の銀行を見る。いや再現度半端ないな！！まぁそりゃそうか！！FBIだもんな！！


わたしはこの大きい銀行を最低でも週2回は襲撃するのだ。

えっ1人でこの広さの銀行を襲撃すんの？それは幾ら何でも無謀ってものじゃないよね？？さすがに銀行強盗も5人くらいで襲撃するんじゃない！？………今度強盗側のヘルプ呼んだろ！！

内心涙ぐみながら銀行内で逃走に使えそうなルートを探す。研修生は銀行の構造を知らない。下見できるのは犯人側の特権でもある。



シナリオはこうだ。



『銀行強盗が1人で入店、その後受付の人に銃を突きつけ金銭を要求。しかし手の空いていた受付の人が通報。レッツファイッッ！！！』



よくあるシナリオだけど、よくあるからこそ絶対にできないとFBIにはなれないというもの。

研修生側の勝利条件は受付の人を傷つけずにわたしを確保すること。

わたしの勝利条件は金銭を奪い銀行から100m離れたところまで逃走すること。




「活路が見えてきたかもしれない」



『どうされました？』



「何でもないよ！」




普通、強盗は受付の人が通報しないようにお金を奪う役の強盗以外の強盗が受付の人を見張っているから複数いるものなんだけどなぁ……


でも1人ってことは身軽だから！！仲間の心配する必要ないってことだから！！


それに研修生全員で掛かってくるわけじゃない。いくつかのグループに分けて何回か実践するから1回あたりに研修生は20人くらいだ。しかも相手は銀行内の構造を知らない。………案外いけるかもだわ！！



それから数十分後、受付役と研修生たちがバスで来た。そこで勝利条件とかの説明をする。

ちなみにハンドガンの講座はもう終わったから一通りはできるはずだ。いやできないと困っちゃうぞ！君達がね！！ふはははは！！


もう気分は魔王である。銀行強盗に単身で臨む魔王である。自分で言っといてそんなシチュエーション絶対ないわ。


ふはは！でも負ける気がしないね！！使えるものも全部使っていくぜ！！


予想通り20人10組に分かれて授業をすることになった。研修生同士で情報共有をするだろうから逃走経路は最低10個必要になる。



大量の死亡フラグが襲いかかってきても余裕で生きてるわたしにはそれぐらい見つけるのは簡単。てかもう見つけられた。ふはは！！なんか悲しいね！！

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